レポート
課題①:キャプテン選定という“最初の決断”
デゼルビが直面する最初の課題はキャプテン選定である。昨季のスパーズはリーダー不在が深刻であり、クリスティアン・ロメロはキャプテンとしての責任を果たせず、SNSでの発言や感情的なプレーがチームに悪影響を与えた。リヴァプール戦やマンチェスター・ユナイテッド戦での退場は象徴的で、ロメロの将来が不透明な今、デゼルビは新たなリーダーを選ぶ必要がある。
候補はミッキー・ファンデフェンだが、昨季ロメロ不在時にキャプテンを務めた際は十分な結果を残せなかった。ただし、デゼルビ就任後の終盤戦で関係性が改善しており、残留が叶えば最有力候補となる。
課題②:若手流出危機と“育成ルートの維持”
デゼルビは昨季終盤、残留争いの中で経験重視の選択をしたが、今季は若手の扱いが大きな課題となる。ルーカス・ベリヴァルは出場機会を求めて退団を希望し、ルカ・ヴシュコヴィッチも移籍志向を強めている。二人はクラブの将来を担う存在であり、同時に退団すれば「若手の道が閉ざされている」というメッセージを発信してしまう。
これはアカデミー全体の士気低下につながり、才能流出の連鎖を招く危険がある。ウィル・ランクシャーやアルフィー・ディヴァインはEFLで優れたローン実績を残しており、プレシーズンで評価することが不可欠だ。若手が正当に評価される環境を示すことは、クラブの長期的競争力に直結する。
課題③:負傷者の復帰計画と“医療体制の刷新”
昨季のスパーズを最も苦しめたのは負傷者の多さである。トーマス・フランク、イゴール・トゥドール、デゼルビの3人が同じ問題を指摘しており、シーズン中に「負傷者だけで先発11人が組める」状態に陥ったこともあった。クラブはホットスパー・ウェイの施設改修を進めているが、特にジム設備はプレミアリーグ上位クラブと比較して大きく遅れていたとされる。
今季の鍵はデヤン・クルゼフスキとモハメド・クドゥスの復帰である。クルゼフスキは2025年4月以降プレーしておらず、複雑な膝の負傷からの復帰時期は未定。クドゥスは四頭筋の重傷からの回復過程で無理をさせられ、W杯出場を逃した経緯がある。デゼルビは「クラブが彼を急がせすぎた」と認めており、今季は慎重な復帰計画が求められる。
記事解説
今回の3つの課題は、デゼルビ体制が“新時代”を築く上で避けて通れないテーマである。キャプテン選定はチームの精神的支柱を決める最重要決断であり、ロメロの不安定さが続く以上、ファンデフェンの残留と成長が鍵となる。若手流出危機はクラブの未来に直結する問題であり、ベリヴァルやヴシュコヴィッチの退団は単なる戦力流出ではなく、アカデミー全体の信頼を揺るがす。
負傷者の復帰計画は昨季の最大の弱点であり、医療体制の刷新と慎重なリハビリ管理が不可欠だ。デゼルビはこの3つを同時に解決しなければならず、プレシーズンの段階でどこまで進展させられるかが新シーズンの成否を左右する。
投稿元:The three huge Tottenham issues Roberto De Zerbi must solve

