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【人事】トッテナムが“新たな移籍実務の要”を迎え入れる カルロス・ラファエル・モーセンが移籍業務を統括へ

【人事】トッテナムが“新たな移籍実務の要”を迎え入れる カルロス・ラファエル・モーセンが移籍業務を統括へ

✔ シティ・フットボール・グループ出身のモーセンがスパーズ入り
✔ 移籍交渉・契約管理・選手ケア・トレーニング施設運営まで幅広く担当
✔ ランゲ体制を支える“実務の要”として重要な役割を担う

レポート

スパーズが“移籍実務の専門家”を新たに招聘

トッテナムは今夏の移籍市場に向けて、カルロス・ラファエル・モーセン(通称ラフィ)をフットボールオペレーション部門のディレクターとして迎え入れた。モーセンはシティ・フットボール・グループで10年以上にわたりキャリアを積み、マンチェスター・シティでは契約交渉や選手取引の中枢を担った人物だ。シティ退職後のガーデニング休暇を終え、今夏の移籍市場開幕に合わせて正式に業務を開始した。

ロバートソン、セネシ、ファンヘッケの迅速な獲得にも影響

モーセンの着任は、スパーズが今夏の補強を異例のスピードで進めている背景の一つとされる。アンディ・ロバートソンとマルコス・セネシのフリー獲得、そしてヤン・ポール・ファンヘッケの5200万ポンドでの完全移籍など、複数の案件が短期間でまとまった。これらの契約実務を支えたのが、モーセンの持つ“契約交渉の専門性”と“クラブ間取引の経験値”だ。

モーセンの役割は“契約・運営・選手ケア”の全領域

モーセンは単なる移籍交渉担当ではなく、契約管理、選手ケア、選手とのリエゾン業務、トレーニング施設の運営、フットボール部門の行政管理など、クラブ運営の広範な領域を統括する。これは、長年クラブの行政部門を支えてきたレベッカ・ケイプルホーンの退任後に生じた空白を埋める役割でもあり、スパーズのフットボール部門を再構築する上で極めて重要なポジションだ。

パラティチ退任後の“空白”を埋める存在

スパーズは今年2月にファビオ・パラティチがフィオレンティーナへ移籍したことで、移籍戦略の中枢に空白が生まれていた。現在はヨハン・ランゲがスポーツディレクターとして補強戦略を統括しているが、実務面では負担が大きく、CEOのヴィナイ・ヴェンカテシャム、ロベルト・デゼルビとともに多くの業務を抱えていた。モーセンの加入は、この“実務負荷の集中”を解消し、ランゲが本来の役割である戦略的リクルートに集中できる体制を整える意味を持つ。

シティ・フットボール・グループでの実績

モーセンはマンチェスター・シティで4年間勤務し、セールス戦略と契約交渉を担当。その後、シティ・フットボール・グループ全体のフットボール取引部門に昇格し、2024年には“フットボールトランザクション部門ディレクター”に就任した。世界各地のクラブを横断する複雑な契約構造を扱ってきた経験は、スパーズの移籍戦略にとって大きな武器となる。

モーセンはジョージ・ワシントン大学でビジネスを学び、バレンシア大学で修士号を取得。MLSのDCユナイテッドでキャリアをスタートし、国際営業やクラブ間連携の業務を担当した。その後、アメリカのユースクラブとプロクラブをつなぐコンサルティング会社を設立し、シティ・フットボール・グループに引き抜かれたという異色の経歴を持つ。

記事解説

今回のモーセン加入は、スパーズがこの夏の補強で見せた“異例のスピード感”の背景を理解する上で欠かせない要素だ。特に象徴的なのが、ヤン・ポール・ファンヘッケの獲得である。契約残り1年の選手に対して5200万ポンドという高額投資を一気にまとめ上げたこの取引は、単なる資金力の誇示ではなく、“札束攻勢を正確に成立させる実務力”があって初めて成立するものだ。その影には、マンチェスター・シティで長年にわたり契約交渉と選手取引を担当してきたモーセンという“実務の先駆者”の存在があったと言える。

シティ・フットボール・グループは、世界中のクラブを横断しながら大型契約を次々と成立させてきた“金満ムーブのプロフェッショナル集団”であり、その内部で10年以上経験を積んだモーセンがスパーズに加わった意味は極めて大きい。スパーズはこれまで、補強戦略(ランゲ)とクラブ間交渉などの実務処理(レヴィとパラティチ)が分離されていた時期に最も効率的に動けていたが、レヴィとパラティチが退任した後はそのバランスが崩れていた。モーセンはその空白を埋めるだけでなく、シティ式の“契約処理の速度と精度”をクラブにもたらす存在であり、今夏の補強が異例のテンポで進んでいる理由の一つでもある。

そして、この“実務力の獲得”は今夏だけの話では終わらない。スパーズは今後も複数の大型補強を進める見込みであり、モーセンが持つ経験値はクラブの交渉力を確実に底上げする。いわば、スパーズは“金満ムーブの経験値”を手に入れた段階にあり、ランゲの戦略性とモーセンの実務力が組み合わさることで、今夏のビッグサマーへの期待はさらに高まる。スパーズが本気で上位を狙うための基盤が、静かに、しかし確実に整いつつある。

投稿元:The new Tottenham transfer man behind the scenes – Football.London