レポート
レヴィがファンヘッケ移籍金に“苦笑”したと報道
スパーズはブライトンとヤン・ポール・ファンヘッケの移籍で合意し、移籍金は5200万ポンドに加えて20%の売却条項が付くとされている。契約残り12カ月の選手としては高額であり、元会長ダニエル・レヴィがこの金額に苦言を呈したと報じられた。レヴィの旧友でありクリスタル・パレスの元会長であるサイモン・ジョーダンによれば、レヴィは「契約が残り1年の選手に対して、ブライトンにうまくしてやられた」という趣旨のメッセージを送ったという。
レヴィ時代の“安全第一”の補強姿勢が再び議論に
レヴィは在任24年間、移籍市場での慎重な姿勢で知られ、相場より高い金額を支払うことを極端に嫌った。クラブは長期間の交渉を繰り返し、相手クラブが折れるのを待つ戦略を採用していたが、その結果として獲得が遅れたり、他クラブに横取りされたりするケースも多かった。ジャック・グリーリッシュの例は象徴的で、スパーズが数カ月にわたり適正額を提示しなかった結果、アストン・ヴィラが新投資を受けて契約延長に成功し、最終的にグリーリッシュは評価をさらに高めてマンチェスター・シティへ移籍した。
“安全策”がクラブの成長を阻んだ側面
レヴィは無駄遣いを避ける一方で、必要な投資を怠った側面も指摘されている。タンギ・エンドンベレとジオヴァニ・ロチェルソに総額1億2000万ポンドを投じた一方で、監督の最優先ターゲットを逃すケースも多く、クラブは移籍市場において“積極的に勝ちに行く姿勢”を欠いていたと批判されてきた。
デゼルビ体制は“待たない補強”へ転換
今回のファンヘッケ獲得は、デゼルビが強く希望した選手をクラブが即座に確保した形であり、レヴィ時代とは明確に異なるアプローチだ。スパーズはすでにアンディ・ロバートソンとマルコス・セネシを獲得しており、6月中旬の時点で3選手を確保するのは近年では異例のスピード感となっている。
“高くても、必要なら買いに行く”という新方針
記事では、レヴィがかつてブライトンに対してビスマの移籍金3500万ポンドを支払った例も引き合いに出し、慎重な姿勢が常に成功したわけではないと指摘している。ファンヘッケの移籍金が高額であることは事実だが、デゼルビの戦術に不可欠な選手を早期に確保した点は、クラブの新たな方向性を象徴している。
記事解説
今回のレヴィの“ジョーダンへのテキスト”は、単なる個人的な感想ではなく、スパーズが長年抱えてきた構造的な問題を象徴しているというのがアラスデア・ゴールドの論だ。
レヴィ時代のスパーズは、相場より高い金額を支払うことを極端に避け、交渉を長期化させることで“安全策”を取ってきた。しかしその結果、獲得が遅れたり、他クラブに先を越されたり、監督の希望が叶わなかったりと、クラブの成長を阻む要因にもなっていた。
さらに、アレックス・ファーガソンからも「二度と交渉したくない」と苦言を呈されたように、そもそもスパーズ(レヴィ)と交渉したくないクラブもあったとされる。
しかし、今回のファンヘッケ獲得は、デゼルビ体制が“必要な選手には早期に投資する”という明確な方針を示した象徴的な事例であり、レヴィの価値観とは対照的だ。
もちろん、5200万ポンドという金額が適正かどうかは今後のパフォーマンス次第だが、少なくともクラブが“交渉を長引かせるクラブ”から脱却しつつあることは確かであり、スパーズが新たな時代に踏み出したことを示す出来事と言える。
投稿元:The Daniel Levy transfer text that explained why Tottenham never reached the top

