2018年のロシア大会では、我々の選手たちが主役に躍り出た。ウーゴ・ロリスはスパーズの選手として初めてワールドカップで優勝しただけでなく、キャプテンとして憧れのトロフィーを掲げた最初の選手となった。
一方、ハリー・ケインはギャレス・サウスゲートからイングランド代表のキャプテンに指名され、チームを準決勝へと導き、6ゴールを挙げてゴールデンブーツ(得点王)を獲得した。スリーライオンズ(イングランド代表の愛称)にはハリー、エリック・ダイアー、デレ・アリ、ダニー・ローズ、キーラン・トリッピアーの5人の代表選手が名を連ね、クロアチアとの痛烈な準決勝のホイッスルが鳴った瞬間、5人全員がピッチに立っていた。
トビー・アルデルヴァイレルト、ムサ・デンベレ、ヤン・フェルトンゲンもベルギー代表として準決勝に進出したが、ロリス擁するフランスに夢を阻まれ、その後の3位決定戦でイングランドを破った。
ウーゴ・ロリス(フランス)
ディディエ・デシャンから全幅の信頼を寄せられるキャプテンとして、ウーゴはロシア大会におけるフランスの7試合中6試合に先発出場し、同国にとって2度目となる世界王者の栄冠に貢献した。
オーストラリア戦(2-1で勝利)、ペルー戦(1-0で勝利)と連勝してノックアウトステージ進出を決めた後、グループ最終戦のデンマーク戦(0-0の引き分け)ではウーゴは休養を与えられ、スティーヴ・マンダンダがゴールマウスを守った。
ウーゴはラウンド16のアルゼンチンとの激闘(4-3で勝利)で復帰すると、準々決勝のウルグアイ戦(2-0)、チームメイトであるトビー、ムサ、ヤンを擁するベルギーとの準決勝(1-0)でクリーンシート(無失点)を達成。決勝でクロアチアを4-2で破り、頂点に立った。

デレ・アリ、エリック・ダイアー、ハリー・ケイン、キーラン・トリッピアー、ダニー・ローズ(イングランド)
イングランドはロシアの地で世界の中心へと返り咲いた。
ハリー・ケインの6ゴールの活躍に牽引されたサウスゲート率いるチームは、同じくスパーズのレジェンドであるガスコインやゲーリー・リネカーらが躍動した1990年大会以来、初めて準決勝に進出した。
ここでも我々の選手たちが主導的な役割を果たした。グループ初戦のチュニジア戦では、ハリーがアディショナルタイムに決勝ゴールを決め、デレも先発出場。エリックはベンチから途中出場した。続くパナマ戦(6-1で勝利)でハリーはハットトリックを達成し、ノックアウトステージ進出を確定させた。ダニーはこの試合に途中出場すると、続くベルギー戦で今大会初の先発を飾り、エリックはキャプテンとして誇らしげにチームをピッチへと率いた。ベルギーではムサ・デンベレが先発し、試合は1-0でベルギーが勝利した。

ハリーは、ダビンソン・サンチェスを擁するコロンビアとの緊張感あふれるラウンド16でもゴールを記録した。彼と共にデレとキーラン・トリッピアーが先発し、ダニーとエリックが途中出場した。試合はPK戦へと突入したが、イングランドが決めた4本のペナルティのうち、ハリー、トリッピア、そして最後の決定打を放ったエリックのスパーズ勢3人がキッカーを任され、全員がきっちりと沈めた。これにより、1990年、1998年、2002年と続いたイングランドのPK戦の呪縛をついに断ち切った。
準々決勝のスウェーデン戦(2-0で勝利)ではデレが輝きを放ち、ヘディングでチームの2点目を奪った。ハリーとキーランも先発し、エリックは途中出場した。

外せない一戦となったクロアチアとの準決勝。キーランが開始わずか5分でフリーキックをゴール上隅に突き刺し、イングランドに夢のようなスタートをもたらした。しかし、後半にイヴァン・ペリシッチに同点ゴールを許すと、延長戦でマリオ・マンジュキッチに痛烈な一撃を浴びた。ハリー、キーラン、デレが先発し、ダニーとエリックが途中出場した。
その後のベルギーとの3位決定戦では、ハリー、エリック、キーラン、ダニーが先発し、デレが途中出場した。試合はベルギーが2-0で勝利し、銅メダルを獲得した。

トビー・アルデルヴァイレルト、ムサ・デンベレ、ヤン・フェルトンゲン(ベルギー)
ベルギーの3人組は、準決勝でウーゴのフランスに敗れたものの、ベスト4進出という戦果を携えて帰国した。パナマとの初戦(3-0で勝利)ではトビーとヤンが先発し、ムサが途中出場。チュニジア戦(5-2で勝利)でもヤンとトビーが先発したが、続くイングランド戦(1-0で勝利)ではムサのみが出場。ベルギーは3戦全勝でグループを突破した。
続くラウンド16の日本戦は、大会屈指の名勝負となった。ベルギーは一時は0-2の劣勢に立たされたが、74分にヤンがループヘッドを決めて反撃の狼煙を上げると、90分にマルアン・フェライニが同点弾を決め、アディショナルタイム5分に元スパーズのナセル・シャドリが劇的な決勝ゴールを奪って大逆転勝利を収めた。

準々決勝でブラジルを2-1で破る金星を挙げた試合でもトビーとヤンが先発し、ウーゴのフランスとの準決勝へと駒を進めた。この準決勝ではスパーズの選手が計9人ピッチ内外に名を連ねたが、サミュエル・ユムティティのゴールによりフランスが決勝進出を決めた。3位決定戦のイングランド戦(2-0で勝利)ではトビーとヤンが再び先発し、ムサが途中出場して勝利を収めた。

クリスティアン・エリクセン(デンマーク)
プレーメーカーのエリクセンは、デンマーク代表としてワールドカップの光と影を経験した。ペルーとの初戦に1-0で勝利すると、第2戦のオーストラリア戦(1-1)ではエリクセンがゴールを記録。後に王者となるフランスとの最終戦(0-0)を引き分け、グループを突破してラウンド16で後にファイナリストとなるクロアチアと対戦した。
結果次第では異なるストーリーになっていた。クロアチアは後に準決勝でイングランドを破ることになるが、デンマークとの一戦は1-1のままPK戦へともつれ込み、エリクセンを含む3選手が失敗をきっしてデンマークは敗退した。

ダビンソン・サンチェス(コロンビア)
センターバックのダビンソンはコロンビアの全試合に先発出場したが、チームの旅路はラウンド16でのイングランドとのPK戦の末に幕を閉じた。初戦で日本に1-2で敗れたものの、その後はポーランド戦(3-0)、セネガル戦(1-0)とクリーンシートを達成してグループ突破を果たしていた。

ソン・フンミン(韓国)
ソンは韓国のグループステージ全3試合に先発出場した。チームは敗退したものの、我々の伝説的なストライカーでありキャプテンは、ロシアの地で黄金の瞬間を迎えた。
スウェーデンに0-1、メキシコに1-2(終了間際にソンがゴールを記録)で連敗し、ノックアウトステージ進出の望みは絶たれていた。しかしグループ最終戦、アディショナルタイムにキム・ヨングォンとソンが立て続けにネットを揺らし、前回王者ドイツを2-0で撃破。ドイツをグループステージ敗退に追い込む歴史的な勝利を挙げた。

記事解説
2018年大会は、スパーズの選手たちが各国で主役級の役割を担った大会であった。ロリスの優勝、ケインの得点王、ベルギー勢のベスト4進出、エリクセンやサンチェスの安定したプレー、そしてソンの象徴的なゴールなど、クラブとして多くの場面に関与している。
そして決勝に進んだクロアチアにも元スパーズのモドリッチやチョルルカ、のちにスパーズに加わるペリシッチがおり、まさに「スパーズの大会」と言えるほどの大会だった。
投稿元:Tottenham Hotspur Official『Spurs at the World Cup | 2018』

