レポート
26/27シーズンに向け、トッテナムの守備構築が大きく変わる可能性が高まっている。すでにロバートソンを獲得し、続いてセネシの加入が間近。さらにファンヘッケとは個人合意に達しており、クラブは守備陣の刷新を最優先テーマとしている。
昨季は残留争いに巻き込まれ、守備の不安定さが大きな課題となった。デゼルビは就任後7試合でチームを立て直したが、来季に向けては構造そのものを変える必要性が指摘されている。
ロメロ退団濃厚で“右CBの空白”が発生
クラブ主将ロメロは退団が濃厚で、規律面・パフォーマンス面・クラブへの姿勢など複数の問題が重なり、今夏の放出は既定路線と見られている。これにより、右CBのポジションは完全に空白となる。
ファンデフェンは残留濃厚、デゼルビの信頼は揺るがず
ファンデフェンは昨季、序盤に不安定さを見せたものの、終盤にはパフォーマンスを取り戻し、デゼルビからの信頼も厚い。クラブ内でも「絶対に残すべき選手」として扱われている。
ファンヘッケ加入で“3バック適性”が揃う
ファンヘッケは3バックでのプレー経験が豊富で、ビルドアップ能力と対人守備のバランスに優れる。ファンデフェンと並べた際の相性も良く、デゼルビの構想に合致する。
鍵を握るのはヴシュコヴィッチ──“未来の軸”をどう扱うか
19歳のヴシュコヴィッチは、ハンブルクでのローンで圧倒的な存在感を示し、欧州の複数クラブが注目する逸材へと成長した。クラブは再ローンの可能性を示唆しているが、デゼルビの戦術を考えると、3バックであれば「育成しながら起用」が可能になる。
ヴシュコヴィッチは3バックでのプレー経験が長く、プレミアリーグ適応の負担を軽減できる点でも理にかなっている。
戦術分析
デゼルビはマルセイユ時代に3バックを主軸としてチームを構築し、攻撃的なフットボールと守備の安定を両立させた。現在のスパーズの選手構成を考えると、同様のシステムが最も合理的だ。
3バックにすることで、ファンデフェンには前進ドリブルの自由度が生まれ、ファンヘッケはビルドアップの出口として機能する。ヴシュコヴィッチはカバーリングと空中戦で強みを発揮しやすい。
さらに、ウドジェ、ポロ、スペンスといった攻撃的なサイドバックは、守備負担が軽減され、より高い位置でプレーできる。ロバートソンも守備の負担が減ることで、経験値を活かしたサポート役に回れる。
記事解説
スパーズの守備再構築は、単なる選手の入れ替えではなく「システムの再設計」が本質だ。今夏の補強状況を見ると、クラブはあまりにも積極的にセンターバックを集めているように見える。ロメロやドラグシンの放出可能性があるとはいえ、すでにセネシを確保し、さらにファンヘッケまで獲得するとなれば、2センターバックでは明らかに人員がダブつく。
この“過剰補強”に見える動きの一つの解が、デゼルビによる3バックへのシフトだ。3バックであれば、ファンデフェン、ファンヘッケ、ヴシュコヴィッチ、セネシの4人を自然にローテーションさせることができ、若手育成と即戦力の両立が可能になる。特にヴシュコヴィッチは3バックでの経験が長く、プレミア適応の負担を軽減できる点でも理にかなっている。
また、3バックはファンデフェンの前進ドリブルを最大化し、ファンヘッケのビルドアップ能力を引き出す構造でもある。ウドギ、ポロ、スペンスといった攻撃的なサイドバックは守備負担が軽減され、より高い位置でプレーできる。ロバートソンも守備の負担が減ることで、経験値を活かしたサポート役に回れる。
つまり、今夏のセンターバック補強ラッシュは、単なる“枚数確保”ではなく、デゼルビが3バックを前提にした再構築を進めている兆候と捉えるべきだ。守備の刷新と若手育成を同時に進める必要があるスパーズにとって、3バックは最も合理的な選択肢となる。
投稿元:The Fighting Cock『Three Is The Magic Number』

