レポート
Football Londonのアラスデア・ゴールドによれば、スパーズの胸のユニフォームスポンサー価値が昨季の4,910万ポンドから2,980万ポンドへと急落し、わずか1年で約2,000万ポンドの下落が発生した。これは「40%減」という深刻な数字で、The Sponsorが発表したプレミアリーグ20クラブのフェアマーケットバリュー指数に基づくものだ。
背景には、2年連続のプレミアリーグ17位という成績不振、欧州大会の消滅、そしてハリー・ケインとソン・フンミンという象徴的スターの流出が重なったことが挙げられている。スポンサー露出の減少は、価値下落に直結した。
現在のユニフォームスポンサーAIAは2027/28シーズンからトレーニングウェアスポンサーへ縮小されるため、スパーズは新たなメインスポンサー契約を探している。しかし、この価値下落は交渉に大きな影響を与える可能性が高い。
スタジアム命名権は1,120万ポンド評価──レヴィ時代の“高額要求”が裏目に
スタジアム命名権の評価額は1,120万ポンド。これは、ダニエル・レヴィ前会長が長年求めてきた“年間2,000万〜2,500万ポンド級”の水準を大きく下回る。開場から7年が経過しても命名権パートナーが見つからない状況は、今回の評価額が示す通り、クラブブランドの弱体化を象徴している。
クラブ側は「Tottenham Hotspur Stadiumという名称自体がブランド価値を生んでいる」と説明してきたが、今回の1,120万ポンドという数字は、その主張を支えるには弱い。
スポンサー価値ランキングでは6位を維持も…“トップとの差は倍以上”
スパーズのユニフォームスポンサー価値はプレミアリーグ6位だが、リヴァプール、マンチェスター・シティ、マン・ユナイテッドの6,000万ポンド超と比べると半分以下。アーセナル(5,920万ポンド)やチェルシー(3,360万ポンド)にも大きく差をつけられている。
The Sponsorは次のように総括している。
「過去3年間でスパーズのスポンサー価値は4,930万ポンドから2,980万ポンドへ下落した。主因は成績不振、スター流出、欧州大会の露出減である。しかし、クラブのファンベース、インフラ、グローバル認知度は依然として大きな価値を持つ。」
記事解説
今回の“40%下落”は、単なるスポンサー契約の問題ではなく、クラブブランドの根幹が揺らいでいることを示すシグナルだ。特に、スタジアム命名権の1,120万ポンド評価は、レヴィ時代に掲げられた「世界最高の商業価値を持つスタジアム」という前提が崩れつつあることを意味する。
2年連続17位という成績不振は、スポンサー価値に直結する。欧州大会の露出がゼロになったことで、グローバル企業にとっての“広告効果”が大幅に低下した。さらに、ケインとソンという世界的スターの不在は、ブランドの象徴性を弱め、スポンサー側の魅力を減退させた。
特に、チームの成績やスター選手の流出といった不確実性の高い要因よりも、価値向上を予想してスタジアム命名権でスポンサー契約の締結を保留し続けたことは、大きな経営の判断ミスと言わざるを得ない。
デゼルビ体制がどれだけフットボール面で改善をもたらしても、スポンサー価値の回復には「結果」「スター性」「欧州大会」の3要素が不可欠だ。クラブ経営の観点では、今季は“ブランド再構築の初年度”と位置づけられる。
スパーズが新たなユニフォームスポンサーと命名権パートナーを獲得するには、ピッチ上の成果とクラブの方向性を明確に示す必要がある。今回の数字は、その現実を突きつけるものとなった。
投稿元:Tottenham shirt sponsorship and stadium naming rights problems laid bare with £20m blow confirmed

