レポート
トッテナムの守護神グリエルモ・ヴィカーリオが、ロベルト・デゼルビの就任が「残留の決定的要因だった」と語った。スパーズは最終節エヴァートン戦を1-0で勝ち切り、わずか2ポイント差でプレミアリーグ残留を果たしたが、その裏側にはデゼルビが短期間で施した“メンタルと環境の再生”があったという。
ヴィカーリオ自身はヘルニア手術の影響でデゼルビの指揮下でプレーしていない。それでも彼は、監督がチームに与えた影響を強調した。「とても長いシーズンだった。チームとしても個人としても、多くの理由で苦しんだ。残留は僕たちが求めていたもので、ロベルトが来てから特にそれに向けて働いてきた」と語り、混乱の続いたシーズンを振り返った。
デゼルビの就任後、スパーズは7試合で11ポイントを獲得。降格圏に沈んでいたチームを短期間で立て直した背景について、ヴィカーリオは「このクラブはプレミアリーグに残るべきクラブだ。時にコントロールできない状況が続き、集中力も希望も失ってしまう。でもロベルトが来て、僕たちに多くの自信を与えてくれた」と語った。
戦術面の変化についても触れつつ、最初に起きたのは“メンタルの再構築”だったと明かす。「多くのパターン、多くのフットボールがあった。でも最初の焦点はそこではなかった。彼は僕たちに自信、良い雰囲気、良い感覚を与えてくれた。それが結果につながった」と述べ、戦術よりも“空気”を変えたことが残留の土台になったと説明した。
さらにヴィカーリオは、デゼルビが舞台裏でどれほど選手と向き合っていたかを強調する。
「彼は選手たちと多くの話をしていた。僕も彼とたくさん話した。環境全体を集中させ、このエンブレムのために戦うことが重要だった。彼の最初のメッセージはそれだった。人々を後押しし、困難な時期に寄り添うことだった」
デゼルビの守備面での貢献についても触れ、「攻撃的なフットボールで知られているが、彼が来てからの守備フェーズは信じられないほど良かった」と評価。最終節エヴァートン戦で「被シュート1本」という数字が、その改善を象徴していると語った。
そしてヴィカーリオは、最も強い言葉でデゼルビの功績を総括した。
「彼がいなければ、この結果は不可能だった。僕たちは多くの苦しみを抱えていたが、彼はあらゆる面で喜びを与えてくれた」
来季については「来季は間違いなく“違うトッテナム”になる」と語り、デゼルビの下での再出発に期待を寄せた。
記事解説
ヴィカーリオの証言は、デゼルビがスパーズにもたらした変化が“戦術”ではなく“精神の再生”から始まっていたことを示している。降格圏に沈んでいたチームは、戦術以前に自信と集中力を失っており、内部の空気は完全に壊れていた。ヴィカーリオが「集中力を失い、希望を失い、多くのものを失っていた」と語ったように、チームは精神的に崩壊寸前だった。
デゼルビはその状況を正確に把握し、まずは選手一人ひとりと対話し、環境そのものを整えることに注力した。ヴィカーリオが「彼は多くの話をしていた」「最初のメッセージは、このバッジのために戦うことだった」と語った部分は、デゼルビが“戦術家”である前に“心理的リーダー”として機能していたことを示す。
また、攻撃的なスタイルで知られるデゼルビが、短期間で守備を劇的に改善した点も重要だ。最終節のエヴァートン戦で被シュート1本に抑えた事実は、戦術的な整理が短期間で浸透した証拠であり、選手たちが監督の要求に強い信頼を寄せていたことを物語る。
ヴィカーリオの「彼がいなければ、この結果は不可能だった」という言葉は、単なる称賛ではなく、クラブが直面していた危機の深刻さを示すものだ。デゼルビはわずか数週間でチームの精神状態を立て直し、戦術的な骨格を与え、残留という最低限の結果を引き寄せた。スパーズが来季どのように変貌するのか、その期待を裏付ける証言と言える。
投稿元:Guglielmo Vicario explains how Roberto De Zerbi helped save Tottenham from relegation

