レポート
デゼルビ「ドラグシンだ」──最初に名前が出た“意外な英雄”
残留を決めたエヴァートン戦後、デゼルビは「この6〜7週間で最も重要だった人物は?」と問われ、迷わずこう答えた。「ドラグシンだ」。驚くべきは、彼がデゼルビ就任後の7試合でプレーしたのは“終盤の数分のみ”だったことだ。キャプテンのロメロが負傷離脱していたにもかかわらず、序列はファンデフェンとダンソの後ろ。しかしデゼルビは「彼はプレーしなくても常にポジティブだった。ドレッシングルームでの存在感が大きかった」と語り、精神的支柱としての価値を強調した。
ACL明けの苦難、13試合のみの出場──それでも“チームを支えた”理由
ドラグシンはACL断裂からの復帰が遅れ、今季の初出場は12月28日。シーズン通算でも13試合のみ、スタメンは6回にとどまった。デゼルビ就任後は、ウルブス戦とエヴァートン戦の“終盤の数分”のみ。しかし、彼は腐らず、常に前向きにチームを支え続けた。デゼルビは「彼はプレーしなくても、常に前向きで、常にチームのためにいた」と語り、彼の姿勢を“トップ”と表現した。
“見えない貢献”の連鎖──ベンタンクール、パリーニャ、スペンス、ファンデフェン…
デゼルビはドラグシンに続き、ベンタンクール、パリーニャ、ベン・デイヴィス、スペンス、ファンデフェン、リシャルリソン、アーチー・グレイの名前を挙げた。特にスペンスは「チェルシー戦前に“プレーしたい”と直談判に来た」と明かし、勇気と姿勢を称賛。ファンデフェンについては「プレミア最高の左CB」と断言した。デゼルビは“プレー時間”ではなく、“姿勢と人格”を基準に評価していることが明確に示された。
記事解説
ドラグシンは今季13試合しか出場しておらず、デゼルビ就任後はほぼ出番がなかった。しかし、デゼルビが最初に名前を挙げたのは彼だった。これは単なるリップサービスではなく、“チーム文化の再構築”を重視するデゼルビの哲学を象徴している。スパーズは今季、戦術的にも精神的にも崩壊寸前だった。そんな中で、プレーできない選手が腐らず、前向きにチームを支え続けたことは、チームのメンタリティを立て直す上で極めて重要だった。
また、この記事は“先発メンバー外の選手の価値”を強調している。ドラグシンはロメロ不在でも序列3番手だったが、彼の姿勢はチームに安定をもたらした。ベンタンクールの復帰意欲、スペンスの直談判、ベン・デイヴィスの献身、ファンデフェンのリーダーシップ──これらはすべて“見えない部分”でチームを支えた要素だ。デゼルビはそれを正しく評価し、名前を挙げた。
さらに、この記事は“クラブの再生”において、こうした“人格のある選手”が不可欠であることを示している。デゼルビは会見で「人として残すべき選手がいる」と語り、パリーニャ、ギャラガー、ベンタンクールを例に挙げた。ドラグシンもその一人であり、たとえ今夏に移籍する可能性があっても、彼の貢献はクラブの記憶に残るべきものだ。
総じてこの記事は、残留の裏にあった“静かな英雄たち”を照らし出している。ドラグシンはその象徴であり、デゼルビ体制が重視する“姿勢・人格・献身”の価値を体現した存在だ。スパーズが再び上を目指すためには、こうした選手たちの存在が不可欠である。
投稿元:Tottenham: De Zerbi names surprise hero in relegation fight

