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【育成】デゼルビが解き放つ「7人の至宝」。ヴシュコヴィッチら次世代を担う才能の現在地

【育成】デゼルビが解き放つ「7人の至宝」。ヴシュコヴィッチら次世代を担う才能の現在地

トッテナムの新指揮官に就任したロベルト・デゼルビは、来シーズンのプレミアリーグかチャンピオンシップかに関わらずチームを率いる不退転の決意を表明した。『football.london』のアラスデア・ゴールド記者によると、技術的に優れた若手を重用するイタリア人知将の到来は、これまで機会に恵まれなかったアカデミーの才能たちにとって大きな転換点となる。ルカ・ヴシュコヴィッチを筆頭に、将来の主軸候補たちの現状とデゼルビ体制での展望をまとめる。

✔ デゼルビ、来季の続投を明言。若手抜擢を厭わない哲学がアカデミーの門戸を開く
✔ クロアチアの至宝ヴシュコヴィッチを筆頭に、マイキー・ムーアら7名の精鋭が浮上
✔ 今季のアカデミー卒業生の出場時間はわずか26分。深刻な若手軽視からの脱却へ
✔ マリス・メリアやウィリアムズ=バーネットら、新時代の主役候補がメディカルルームから帰還

レポート:デゼルビが注視する「7人の精鋭」

アカデミー軽視を象徴する「26分」という数字

今回のレポートにおいて最も衝撃的な事実は、今シーズンのトッテナムにおけるアカデミー卒業生のリーグ戦出場時間だ。主力に負傷者が相次いだにもかかわらず、その合計はわずか「26分」に留まっており、これはプレミアリーグで5番目に少ない数字である。エヴァートンが499分、マン・シティやチェルシーが5,000分を超える機会を若手に与えている現状に対し、トッテナムは深刻な育成の停滞に陥っている。デゼルビは「来季、何があってもトッテナムの監督であり続ける」と宣言しており、この閉塞感を打破し、若き才能を積極的に登用することが期待されている。

1. ルカ・ヴシュコヴィッチ(19歳)

現在、欧州中で最も注目を集めている若手センターバックの一人が、ルカ・ヴシュコヴィッチだ。トッテナムは2023年に獲得を内定させたが、彼はまだクラブでの公式戦出場がない。現在はドイツのハンブルガーSVにローン移籍しており、ブンデスリーガで圧倒的な輝きを放っている。ルカ・モドリッチらスター選手たちも彼のポテンシャルを認めており、足元の技術と得点力はデゼルビの戦術に完璧に合致する。課題とされる加速力についても、現在は専門のトレーナーと共に改善に取り組んでいる。2030年までの長期契約を結ぶ彼を、クラブは将来の守備の核として据える方針だ。

2. マイキー・ムーア(18歳)

トッテナムの混乱から離れ、スコットランドのレンジャーズで武者修行を続けているマイキー・ムーアは、アイブロックスのファンから絶大な支持を得るまでに成長した。欧州の舞台も経験し、精神的な逞しさを身につけた若きアタッカーは、すでにスパーズで21試合に出場した実績を持つ。デゼルビの4-2-3-1システムにおいて、ムーアはウイングと10番の両方で高い適性を持っており、プレシーズンでのアピール次第で一気に主力の座を狙える位置にいる。

3. ルカ・ウィリアムズ=バーネット(17歳)

アカデミーで最も注目すべき存在が、17歳のウィリアムズ=バーネットだ。多才な攻撃的ミッドフィルダーであり、今季のアカデミー戦では19試合で16ゴール8アシストという驚異的な数字を残している。現在は負傷離脱中だが、来週には全体練習への復帰が予定されている。現役時代のデゼルビと同じ「10番」を主戦場とする若武者が、夏のニュージーランド・オーストラリア遠征に帯同し、新指揮官の目にとまる可能性は極めて高い。

4. ジュナイ・バイフィールド(17歳)

センターバックのバイフィールドにとって、今季は大きな飛躍の年となった。すでにチャンピオンズリーグのドルトムント戦で30分間プレーしたほか、2月のマンチェスター・シティ戦ではプレミアリーグデビューも果たした。17歳とは思えない成熟した振る舞いはクラブ内部でも高く評価されており、メディカルルームでのリハビリを経て来週から負荷を上げる予定だ。デゼルビ体制下で守備陣の再編が進む中、貴重なバックアップとして期待されている。

5. カラム・オルセシ(19歳)

先月のアンフィールドでの激闘において、非常に落ち着いたプレーでプレミアリーグデビューを飾ったのがオルセシだ。数日後のアトレティコ・マドリード戦でも途中出場を果たし、主力不在の窮地を見事に救った。現在はシニア選手の復帰に伴い出場機会が限定される見込みだが、夏にはマイキー・ムーアと同様のローン移籍による経験値の獲得、あるいはデゼルビの直接指導による残留の道が模索されることになる。

6. メイソン・メリア(18歳)

昨年2月にアイルランドのセント・パトリックス・アスレティックから160万ポンドで獲得に合意したストライカーが、ついにベールを脱ぐ。EU法の制限により18歳になる今年1月まで合流を待たされたメリアは、背中の負傷や胸の感染症による遅れを乗り越え、現在はフルメニューの練習を消化している。アイルランドで既に98試合のシニア戦を経験した強靭なフィジカルは、デゼルビに新たな攻撃の選択肢を与えるだろう。

7. タイナン・トンプソン(17歳)

左ウイングのトンプソンは、UEFAユースリーグでの7試合で7ゴール2アシストを記録し、その名を轟かせた。トッテナムは将来の流出を防ぐために彼の長期契約締結を急いでいる。爆発的なスピードを持つトンプソンは、マイキー・ムーアと共にスパーズのサイド攻撃を担う未来の象徴だ。デゼルビが得意とする「サイドを切り裂くアタッカー」のプロファイルに合致しており、早期の抜擢が期待されている。

記事解説:デゼルビが手掛けた「成功の系譜」

1. サッスオーロ:イタリアの至宝たちの発掘

デゼルビの育成手腕が最初に世界へ知れ渡ったのは、イタリアのサッスオーロ時代だ。当時、ACミランで「期待外れ」の烙印を押されていたマヌエル・ロカテッリを中盤の核として再教育し、イタリア代表のユーロ優勝メンバーにまで引き上げた。また、ジャコモ・ラスパドーリやジャンルカ・スカマッカといった若手ストライカーたちに、現代フットボールにおける「偽の9番」や物理的な強度の重要性を植え付け、ビッグクラブへと旅立たせている。彼の下でプレーした若手選手たちは、戦術的なインテリジェンスが飛躍的に向上することが共通点として挙げられる。

2. シャフタール:ムドリクという名の「作品」

ウクライナのシャフタール・ドネツクでは、当時まだ一貫性に欠けていたミハイロ・ムドリクを徹底的に指導した。デゼルビは「ムドリクは将来のバロンドール候補だ」と公言し、彼の圧倒的なスピードを組織の歯車として機能させるための戦術的規律を授けた。デゼルビとの出会いこそが、その後のチェルシーへの巨額移籍を可能にした決定的なターニングポイントであったことは、ムドリク本人も認めている。短期間で個人の能力を組織の武器へと昇華させる手腕は、この時期に完成されたと言える。

3. ブライトン:1億ポンドの基準を創出

プレミアリーグにおいては、モイセス・カイセドの覚悟をより強固なものにした。前任者が築いた土台を継承しつつ、カイセドに中盤でのより高度なビルドアップの役割を託し、最終的にリーグ史上最高額となる1億1500万ポンドでの売却に貢献した。さらに、18歳だったエヴァン・ファーガソンにハットトリックを達成させ、アカデミー出身のジャック・ヒンシェルウッドを主力に抜擢するなど、名声に関わらず「質とインテンシティ」を備えた若手を躊躇なくピッチに送り出す姿勢を貫いている。彼の下でプレーする若手選手は、何をすべきかが明確化されているため、臆することなくエリートの舞台で輝きを放つ傾向にある。

4. なぜ「デゼルビ・ボール」は若手と相性が良いのか

デゼルビのフットボール哲学において、選手はピッチ上の「位置取り(配置)」に関する極めて具体的な指示を遵守することが求められる。これは経験豊富なベテランにとっては、これまでの自身のスタイルを否定されるリスクを伴うが、まだ固定概念のない若手選手にとっては、プロの戦場で生き抜くための「完璧な回答」となる。デゼルビが説く「相手を誘い出し、背後のスペースを突く」という高度なメカニズムにおいて、若手は教えられた通りの音を奏でる忠実な演奏者となりやすい。この戦術的な「型」を与える手法こそが、短期間での覚悟と成長を促す正体である。

5. トッテナムの陣容に与える影響:ベリヴァルやグレイの未来

現在のトッテナムには、ルーカス・ベリヴァルやアーチー・グレイといった、デゼルビが最も好む「技術が高く、学習意欲に満ちた若手」が揃っている。これまでの体制では、彼らは守備の穴埋めや不慣れな役割を強いられる場面もあったが、デゼルビ体制下では、その才能を最大化するための専門的な役割が与えられることになるだろう。13試合未勝利という停滞を打破するために必要なのは、過去の習慣に囚われたベテランの経験ではなく、デゼルビの哲学を真っ新な状態で吸収できる若き力の注入だ。2026年夏の再編を見据え、救世主となるべき至宝たちが名将の指導下でいかに洗練されていくのか。その過程は、クラブのアイデンティティを再定義するための最も重要なプロセスとなるはずだ。

実績一覧:マヌエル・ロカテッリ(サッスオーロ)、ミハイロ・ムドリク(シャフタール)、モイセス・カイセド(ブライトン)、エヴァン・ファーガソン(ブライトン)等

情報元:Luka Vuskovic and the 7 Tottenham wonderkids who could flourish under Roberto De Zerbi next season – football.london

Quiz Cockerel

スパーズの次世代を担う才能たち

今回のレポートにおいて、1月に合流したばかりで、アイルランドのセント・パトリックス・アスレティックで既に98試合のシニア経験を持つストライカーは誰か?

1. ルカ・ウィリアムズ=バーネット
2. メイソン・メリア
3. カラム・オルセシ
4. ジェームズ・ウィルソン

正解:2

正解はメイソン・メリアだ。1.6Mポンドで獲得された18歳は、法的な制限や負傷による遅れを乗り越え、ついに万全の状態で練習に復帰した。若くして豊富な実戦経験を持つ彼の台頭は、デゼルビ新体制の攻撃陣において大きな注目を集めている。