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【追跡】去っていったスターたちの現在地。トッテナムを離れた18名の明暗と「2019年CLファイナルの最後の一人」

【追跡】去っていったスターたちの現在地。トッテナムを離れた18名の明暗と「2019年CLファイナルの最後の一人」

残留争いの渦中にあるトッテナムのスカッドは、この2年間で劇的な変貌を遂げた。3人の指揮官が去り、4人目の就任が囁かれる激動の中で、かつてホットスパー・ウェイを拠点とした18名のシニア選手がクラブを完全移籍で離れている。17年ぶりのタイトル獲得に貢献したレジェンドから、巨額の移籍金に見合わなかった不運な才能まで、スパーズという船を降りた彼らが新天地でどのような足跡を刻んでいるのか。最後の「2019年CL決勝メンバー」となったベン・デイヴィスの契約満了が迫る中、去っていった者たちの現在地を詳報する。

✔ ソン・フンミンはLAFCでMLS記録を樹立。通算173ゴールのレジェンドは米国で輝きを維持
✔ トロイ・パロットがオランダで大爆発。今季28ゴールを挙げ、欧州トップクラブへの移籍が再燃
✔ 27歳のGKホワイトマンが異例の現役引退。写真家や映画監督、俳優としての新キャリアへ
✔ 2019年加入組は全員が「古巣への帰還」を経験。巨額投資の失敗とスカッドの循環を象徴

レポート:18名の漕ぎ手たちのその後

1. 成功と再興:パロット、ペリシッチ、セセニョンの躍動

退団者の中で最も劇的な成長を遂げているのはトロイ・パロットだ。2024年に670万ポンドでAZアルクマールへ移籍した24歳のアイルランド代表は、昨季の20ゴールに続き、今季は41試合で28ゴール10アシストと手が付けられない状態にある。トッテナムは20%の売却条項を保持しており、ミランやプレミアリーグへの復帰が噂される彼の動向は、クラブの財政にも恩恵をもたらす可能性がある。

また、PSVに移籍した37歳のペリシッチは、年齢を感じさせないインテンシティで73試合24ゴール24アシストを記録。フラムに戻ったセセニョンも、長年の怪我の苦しみを乗り越え、今季50試合に出場するなど左サイドバックの主力として復活を遂げた。リーズの昇格を支えたジョー・ロドンも、アーチー・グレイと入れ替わる形で移籍した後、プレミアリーグのレギュラーとして安定したパフォーマンスを披露している。

2. 苦闘の影:エンドンベレ、ロチェルソ、ブレナン・ジョンソン

一方で、高額な期待を背負って加入した選手たちの苦境は続いている。クラブ史上最高額の6000万ポンドで加入したエンドンベレは、2024年に契約を中途解除しニースへ。しかし、鼠径部の手術などで今季の出場時間は極めて限定的だ。ベティスに戻ったロチェルソもハムストリングの負傷に悩まされ、1月以来戦列を離れている。

さらに、昨夏のEL決勝で決勝弾を挙げたブレナン・ジョンソンは、トーマス・フランクのプラン外となり1月に3500万ポンドでクリスタルパレスへ移籍。しかし、オリヴァー・グラスナーのシステムに馴染めず、16試合で無得点と批判の対象となっている。イタリアで不振だったエメルソンは、現在はブラジルのフラメンゴで再起を期している。

3. レジェンドの航路と異例の転身

10年間の献身を経てスパーズを去ったソン・フンミンは、2000万ポンドを超えるMLS史上最高額の移籍金でLAFCへ加入。昨季は13試合12点と無双したが、今季はまだリーグ戦でのゴールがない。自身の視線はすでに、韓国代表としてのワールドカップに向けられている。

また、アカデミー出身のGKホワイトマンは、27歳という若さでフットボール界からの引退を表明。現在は写真家やクリエイティブ・ディレクターとしてのキャリアを歩んでおり、演技のレッスンも受けているという。バイエルンを経てモナコへ渡ったエリック・ダイアーも、怪我の影響で出場機会を減らしている。

記事解説

2019年の呪縛と「循環」の終わり:デイヴィスが背負う最後の一片

今回の退団者リストを概観して浮き彫りになるのは、トッテナムが2019年のチャンピオンズリーグ決勝進出という「栄光の残像」を清算するために費やした、あまりに長い年月と多大なコストだ。ホワイトマンの引退により、現在のスカッドにおいて2019年のあのマドリードの夜をピッチレベルで知る選手は、主将代行も務めるベン・デイヴィスただ一人となった。彼が今夏に12年の勤続を終えようとしている事実は、組織のアイデンティティが完全に書き換えられる歴史的な転換点を意味している。特に、エンドンベレ、ロチェルソ、セセニョンといった2019年夏の大型補強組が、紆余曲折を経て全員が一度は古巣へ戻るという「奇妙な回帰」を経験した事実は、当時のスカッド構築がいかに混迷していたかかを物語っている。

パロットという「逸失利益」への警笛:育成戦略の再定義

トロイ・パロットがオランダで見せている圧倒的な得点力は、今のスパーズにとって最大の皮肉だ。ソランケやリシャルリソンが孤軍奮闘する中、アカデミーが生んだ至宝をわずか670万ポンドで手放した判断は、現在の得点力不足を鑑みれば、戦略的な失策と評されても致し方ない。パロットのような「遅咲きの才能」をエリートの市場で見極める力こそが、近代化計画を掲げる現体制に最も求められている。彼が他クラブへ強奪される際に得られる資金を、いかに次のアーチー・グレイの発掘に投じられるか。沈没を回避するための再建は、こうした過去の決断の精査から始まるべきだ。

情報元:Tanguy Ndombele nightmare, Son and how 18 stars who left Tottenham have done since – football.london

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スカッドを去った選手たちの新キャリア

今回のレポートにおいて、27歳の若さでプロフットボール選手を引退し、写真家や映画監督としての道を歩み始めた元トッテナムの選手は誰か?

1. ライアン・セセニョン
2. アルフィー・ホワイトマン
3. オリヴァー・スキップ
4. エリック・ダイアー

正解:2

正解はアルフィー・ホワイトマンだ。長年スパーズのバックアップGKを務めた彼は、昨年末に異例の若さで引退を決断。現在はクリエイティブな分野で才能を発揮しており、将来的に俳優としてスクリーンに登場する可能性も示唆されている。ピッチ外での彼の挑戦に、多くのファンからエールが送られている。