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【試合評】勝利と敗北の共存。アトレティコ撃破もCL敗退、トッテナムが直面する過酷な現実

【試合評】勝利と敗北の共存。アトレティコ撃破もCL敗退、トッテナムが直面する過酷な現実

トッテナムのトラウマ的なシーズンは、「勝っても敗北に終わる」という皮肉な結末によって完璧に定義された。昨季のヨーロッパリーグ優勝により獲得したチャンピオンズリーグの舞台は、今やプレミアリーグ残留という無慈悲な任務からの気晴らしに過ぎない。BBCのフィル・マクナルティ記者は、アトレティコ戦での勝利がもたらした光と、依然として横たわる二部降格の闇を鋭く分析した。欧州の旅を終えた今、スカッドの唯一の焦点は国内リーグでの生存へと絞られることになった。

✔ 第2戦は3-2で勝利。しかし合計スコア7-5でCL敗退。欧州の舞台はここで終幕
✔ トゥドールは就任後の連敗を止め、スカッドから確かな改善を引き出した
✔ 12月28日以来12試合勝利がないプレミアリーグ。日曜日のフォレスト戦が運命を分ける

レポート

「混迷」の中の勝利と、改善されたスカッドの姿

トッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われた一戦は、現在のクラブの状況を象徴するものだった。前節リバプール戦でのドローを足掛かりに、スカッドはアトレティコを相手に優れたパフォーマンスを披露した。マドリードでの第1戦における5-2という壊滅的な敗北を覆すには至らなかったが、ピッチ上には一週間前には失われていたはずの活気が戻っていた。イゴール・トゥドールは就任以来4連敗という最悪のスタートを切ったが、この夜、自身のスパーズでの初勝利を手にした。

試合後、トゥドールは足早にトンネルへと消えたが、会見では「感覚は複雑だ。突破できなかったことは残念だが、非常に良いパフォーマンスだった。ファンとチームが最初から最後まで共に戦えたことは、美しい感覚だった」と語り、選手の献身を称えた。トゥドールはさらに「我々はポジティブな姿勢、コミットメント、そして多くの走行距離を示した。エネルギーは最初から素晴らしく、ファンはチームが最後まで全てを出し切ったことを認識してくれた」と続け、ドレッシングルームの自浄作用が進んでいることを示唆した。一方で、この勝利が「CL敗退」という結果を伴っている事実は、トッテナムの今季の不条理を物語っている。

決定的なチャンスと、スタジアムの変容

試合の趨勢を左右した決定的な瞬間は、前半終了直前に訪れた。トッテナムが1-0でリードし、反撃の機運が高まっていた場面だ。先制点をアシストしたマティス・テルが、自らゴールを狙って低い弾道のシュートを放ったが、これはアトレティコのGKムッソにセーブされた。しかし、もしテルが中央へクロスを供給していれば、そこにはコロ・ムアニとアーチー・グレイの二人が待機しており、タップインで2点目を奪えていた可能性が高い。マクナルティ記者は、この場面で追加点が入っていれば、その後の展開は「奇跡」を信じるに値するものになっていたはずだと指摘している。

後半開始直後にアルバレスに同点弾を許したことは、スカッドの士気を挫くには十分なはずだった。しかし、トッテナムは沈むことなく、すぐさまシャビ・シモンズが鮮やかなゴールで応戦。最終的にシャビ・シモンズが90分にPKを沈めて3-2の勝利を確実にした。この夜のスタジアムには約12,000の空席があったが、残された49,568人のファンが作り出した雰囲気は、今シーズンで最もポジティブなものの一つだった。長らく有毒な環境に支配されていた本拠地が、純粋に戦う選手への拍手で包まれた事実は、今後の残留争いに向けて何よりの収穫となる。

「戦争」の継続:フォレスト戦という名のドゥームズデイ

欧州の華やかな舞台を脇に置いた今、トッテナムが直面するのはプレミアリーグ残留という現実的な生存競争だ。トッテナムは12月28日のクリスタルパレス戦に勝利して以来、12試合(6敗6分)もの間、リーグ戦で白星から遠ざかっている。この壊滅的な連鎖を断ち切るために、日曜日に控えるノッティンガム・フォレスト戦は「マストウィン」を越えた究極の戦いとなる。フォレストは現在、降格圏の17位に位置し、16位のスパーズとはわずか1ポイント差だ。ウエストハムも含めた残留争いの渦中で、この一戦はクラブの未来を決定づける。

トゥドールは「フォレスト戦は重要だが、これですべてが決まるわけではない。最後の3試合で決まることになるだろう」と冷静に語りつつも、「過去2試合で我々は確実に改善した。選手たちは自分たちを信じている」と自信を口にした。昨季のEL覇者が二部へ転落するという「終末論(doomsday predictions)」を回避するためには、アトレティコ戦で見せたような攻撃の脅威と闘争心を、国内リーグの泥沼へと持ち込むことが求められている。迷走の果てに掴んだ小さな光を、確かな生存への推進力に変えられるか。トッテナムの命運は、今、まさに瀬戸際に立たされている。

記事解説

「気晴らし」の終わりと実利主義への回帰

BBCのレポートが強調しているのは、チャンピオンズリーグというエリートの椅子が、今やトッテナムにとって不相応な負荷であったという点だ。国内で残留争いに喘ぐスカッドにとって、欧州の強豪との連戦は物理的にも精神的にも多大なエネルギーを消費させた。しかし、敗退が決まったことで、そのリソースの全てをプレミアリーグ生存に集中させることができる。

トゥドールが示した初勝利は、ポチェッティーノ再招聘を望む声や、フロントへの抗議で荒れ果てたスタジアムに、一時的な静寂と団結をもたらした。アトレティコ相手に見せた3ゴールは、コロ・ムアニやシャビ・シモンズといった個の能力が、正しく噛み合えば残留を勝ち取るには十分なレベルにあることを証明している。

ドレッシングルームの「音色」:トゥドールが引き出した改善

トーマス・フランク解任後の瓦礫の中から、トゥドールは少しずつ「正しい音」を選手から引き出している。ポッターやダイチといった有力な後任候補の名前が飛び交う中で、暫定指揮官である彼が成し遂げた最大の功績は、一週間前には魂を失ったかのように見えた選手たちに、再び泥臭い走行距離と献身を強いたことだ。アーチー・グレイの存在感やシャビ・シモンズの復活は、この移行期においてトッテナムが失ってはならない核となっている。

フォレスト戦、そしてウエストハムを含めた順位争い。これからの数週間は、美しきフットボールの探求ではなく、ただ生き残るための生存本能のみが試されることになるだろう。誠実であればフットボールは返してくれる。マクナルティが分析した通り、トッテナムの未来は、アトレティコ戦の勝利が遺したわずかな希望の種を、いかに国内の激戦で育てられるかにかかっている。

情報元:Even when they win it still ends in defeat – Spurs’ season summed up

Quiz Cockerel

アトレティコ戦と現在のリーグ戦状況

今回のレポートにおいて、トッテナムがプレミアリーグで最後に勝利を収めたのはいつの試合とされているか?

1. 1月15日のアーセナル戦
2. 12月28日のクリスタルパレス戦
3. 2月10日のフラム戦
4. 3月1日のリバプール戦

正解:2

正解は「12月28日のクリスタルパレス戦」だ。トッテナムはそれ以来、プレミアリーグで12試合(6敗6分)もの間、勝利から遠ざかっている。アトレティコ戦で見せた改善されたパフォーマンスを、日曜日のノッティンガム・フォレスト戦で発揮し、この負の連鎖を断ち切ることが、残留に向けた唯一の道である。