アンフィールドでの死闘において、トッテナムの最後尾を守るグリエルモ・ヴィカーリオが元イングランド代表ジェイミー・キャラガーの標的となった。ドミニク・ソボスライのフリーキックを浴び、先制を許した場面の対応について、キャラガーは「ひどすぎる」と一蹴。アトレティコ・マドリード戦でのアントニン・キンスキーの悲劇に続き、守護神の座に返り咲いたヴィカーリオまでもが批判の矢面に立たされている。
レポート
「ショッキングなセービング」への指弾
『football.london』によると、スカイスポーツの解説者ジェイミー・キャラガーは、リバプール戦で先制点を許した場面のヴィカーリオの振る舞いを激しく非難した。ソボスライが遠距離から放ったフリーキックは、ゴール中央からそれほど離れていないコースを突いたが、ヴィカーリオはこれを弾き出すことができず、自らネットに押し込むような形となった。
キャラガーは中継の中で「近頃これほど直接フリーキックが決まる場面は見ないが、リバプールにスペシャリストがいるのは疑いようがない」と称賛しつつ、矛先をスパーズの守護神へ向けた。
「一方で、トッテナムにはゴールキーパーのスペシャリストはいないようだ。あのコースはセーブしなければならない。ひどい。ゴールキーパーによる、あまりにショッキングなプレーだ。トッテナムはゴールマウスに巨大な問題を抱えている」
混迷を極める守護神の序列
ヴィカーリオの失策は、トッテナムのキーパー陣が最悪の形で注目を集めた一週間の締めくくりとなった。週中に行われたチャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリード戦では、トゥドールは足元の技術を理由にヴィカーリオを外し、23歳のキンスキーを抜擢。しかし、キンスキーは致命的なミスを重ねて開始17分で更迭されるという悲劇を演じた。
リバプール戦を前にトゥドールは、キンスキーの交代劇を「彼とスカッドを守るための苦渋の決断だった」と釈明。ハーフタイムにはドレッシングルームで彼を抱擁したと強調し、信頼関係の維持に努めたことを明かした。しかし、キンスキーの精神的なダメージが懸念される中で先発に戻ったヴィカーリオが、キャラガーから「ショッキング」と評されるパフォーマンスを晒した事実は、組織の最後尾における混乱が修復不可能な段階にあることを示唆している。
記事解説
崩壊しかけた「最後の砦」、ロングキックが呼び込んだ再起の予感
キャラガーが放った「ゴールマウスに巨大な問題を抱えている」という指摘は、現在のトッテナムが陥っている機能不全の核心を突いている。かつて絶対的な守護神であったヴィカーリオの急激な退行、および有望な若手であったキンスキーの「公開処刑」とも取れる更迭。これら一連の守護神を巡る騒動は、残留争いを強いられるスパーズにとって致命傷を与えかねないものだった。特に、足元の技術を過度に要求するトゥドールの戦術的固執が、最後尾の選手たちに過度なプレッシャーを与え、組織的な不信感を招いていた事実は重い。
しかし、アンフィールドでの一戦が、この不協和音を断ち切る転換点となる可能性が出てきた。ドミニク・ソボスライにフリーキックを叩き込まれた際、もしそのまま1-0で敗れていれば、ヴィカーリオへの非難は修復不可能なレベルに達していただろう。だが、90分に見せた彼のロングフィードがリシャルリソンの同点弾を呼び込んだことで、流れは一変した。失態を帳消しにするような決定的な関与は、自信を喪失していた守護神だけでなく、彼に対する周囲の懐疑的な視線を和らげる効果を持つ。あのロングキックは、沈没しかけていたボートを繋ぎ止めるための、文字通りの命綱となった。
現在のスパーズにおいて、誰がゴールを守っても失点への恐怖を払拭できないという状況は依然として残っている。しかし、最悪のシナリオを回避し、自らの足(キック)で勝ち点をもぎ取ったという事実は、ヴィカーリオにとって精神的な復権の足がかりとなるはずだ。キャラガーが指摘した「スペシャリストの不在」という烙印を覆すには、まだ時間が必要だが、アンフィールドの夜は絶望の底にいた守護神に一筋の光を与えた。残留への航路を再び切り拓くためには、この幸運なドローを契機に、最後尾からの信頼関係を再定義する以外に道はない。自らの手で招いた危機を、自らの足で救い出したこの経験が、沈みゆくスカッドに新たなインテンシティをもたらすことを期待したい。
情報元:Guglielmo Vicario ripped apart by Jamie Carragher after Liverpool goal footage – ‘Awful’
Quiz Cockerel
アンフィールドでの失点場面
今回のリバプール戦において、ヴィカーリオがセーブできずキャラガーから酷評された、フリーキックを決めた選手は誰か?
1. モハメド・サラー
2. コーディ・ガクポ
3. ドミニク・ソボスライ
4. ルイス・ディアス
正解:3
正解はドミニク・ソボスライだ。ハンガリー代表MFが放った無回転気味のシュートは、ゴールの中央付近に飛んだが、ヴィカーリオはこれを弾き出すことができなかった。キャラガーはこの場面の対応を「ショッキング」「ひどすぎる」と切り捨て、スパーズのキーパー問題が深刻であることを強調した。

