トッテナム・ホットスパーは日曜日のノースロンドン・ダービーで大敗を喫し、降格圏までわずか勝ち点4差の16位に沈んでいる。しかし、統計専門サイト『Opta』の最新シミュレーションによれば、スパーズがプレミアリーグから降格する可能性は極めて低いという結果が出た。
レポート:スーパーコンピュータが予測するサバイバルの行方
イゴール・トゥドール暫定監督の初陣となったアーセナル戦は、1-4という厳しい敗戦に終わった。この結果、トッテナムは今シーズン27試合を終えて勝ち点29、順位は16位に留まっている。降格圏の18位ウェストハム・ユナイテッドとの差がわずか4ポイントにまで縮まったことで、周囲では「降格」という不名誉な懸念が現実味を帯びて語られ始めている。
しかし、Optaの統計専門家たちは、数千回に及ぶ残り日程のシミュレーションに基づき、トッテナムが降格する確率はわずか「4.35%」であると算出した。この数字は、残留争いに巻き込まれている他のライバルクラブと比較すると、かなり楽観的なものだ。
Optaによる主な降格確率(予測):
- ウルブズ: 100%(降格確実)
- バーンリー: 97.6%
- ウェストハム・ユナイテッド: 71.44%
- ノッティンガム・フォレスト: 23.08%
- トッテナム・ホットスパー: 4.35%
- リーズ・ユナイテッド: 2.33%
スパーズがこれほどまでに残留を有力視されている最大の要因は、残りの11試合における対戦相手のプロファイルにある。トッテナムが今後対戦する「ビッグ6」の相手は、リヴァプールとチェルシーのわずか2試合に限定されている。一方で、降格を争う直接のライバルであるノッティンガム・フォレスト、ウルブズ、およびリーズとの直接対決が残っており、自らの力で運命を切り拓く好機が残されている格好だ。
対照的に、18位のウェストハムや17位のフォレストは「死の日程」に直面している。フォレストはマンチェスター・シティ、サンダーランド、チェルシー、およびマンチェスター・ユナイテッドとのアウェイを残している。ウェストハムもアンフィールド(リヴァプール戦)やセント・ジェームズ・パーク(ニューカッスル戦)への遠征に加え、ホームにシティやアーセナルを迎える過酷なスケジュールだ。
現在のスパーズは主力12名を欠き、アーセナル戦ではベンチのシニア選手がわずか4名という深刻な負傷者クライシスに喘いでいる。しかし、3月に控えるチャンピオンズリーグ・ラウンド16という追加の負担を考慮しても、プレミアリーグにおける「日程の利」こそが、16位からの脱出に向けた現在望みうる最高の強化策となっている。
背景・ソース
本記事のソースは、2026年2月23日に公開された『Evening Standard』のアーサー・フェリッジ記者による分析レポートだ。
レポートは、トッテナムがダービーでの大敗によって心理的などん底にあるなかで、客観的なデータがいかに残留を後押ししているかを伝えている。
背景には、1月の移籍市場での投資抑制に対するサポーターの激しい怒りと、新体制発足直後の不安定な組織状態がある。しかし、Optaが提示した4.35%という数字は、経営陣が語る「長期的な再建」という言葉に、図らずも統計的な猶予を与える結果となった。ライバルチームの自滅が予想されるなか、トゥドール監督がいかに迅速に現有戦力のポテンシャルを最大化し、直接対決で確実に勝ち点を拾えるかが、今季の不名誉なシーズンを終わらせるための唯一の道筋となっている。
参照元: Tottenham chances of relegation revealed after Arsenal thrashing
スパーズジャパンの考察
1. 「4.35%」という数字に潜む油断の罠
統計上の確率が低いとはいえ、16位という順位に甘んじていい理由にはならない。Optaの予測は「本来の戦力」が発揮されることを前提としている。主将ロメロの出場停止や12名の離脱という現状を放置し、戦術的な改善が見られなければ、このわずかな確率は一瞬で膨れ上がる多大なリスクを孕んでいる。
2. 直接対決を「決勝戦」と捉える強化策
シミュレーションが示す通り、フォレストやウルブズとの直接対決が残留の鍵を握る。強豪相手の「ワンダーゴール」に頼るのではなく、残留を争う相手に対して確実に「退屈な勝利」を収めるリアリズムこそが、今のトゥドール体制に求められている。
3. 欧州の舞台がもたらす「精神的ブースト」
3月のチャンピオンズリーグ・ラウンド16は、過密日程という負担であると同時に、残留争いの停滞した空気を一変させる魔法となり得る。欧州最高峰の舞台で本来の格を示せれば、その自信がリーグ戦のサバイバルに向けた強力な解決策となるだろう。
クイズ(Quiz Cockerel)
ジャンル:統計・記録 今回のOptaによるシミュレーションにおいて、トッテナムの降格確率は「4.35%」とされましたが、一方で、18位のウェストハム・ユナイテッドが18位以下でシーズンを終える確率は何パーセントであると予測されているでしょうか。
- 23.08%
- 50.00%
- 71.44%
- 100%
解説: 正解は「3. 71.44%」だ。レポートにある通り、ウェストハムは極めて厳しい残り日程により、18位でフィニッシュする可能性が高いと分析されている。
