【反論】ファンデルファールト、ポステコグルーの「ビッグクラブ否定」を一蹴。スパーズのDNAは「4-4でも美しいフットボール」にあり

元トッテナム・ホットスパーのスター、ラファエル・ファンデルファールトが、前監督アンジェ・ポステコグルーが放った「トッテナムはビッグクラブではない」という主張に強く反論した。レジェンドが語るクラブの魂と、新指揮官イゴール・トゥドールへの提言を詳報する。

レポート:「真のビッグクラブ」の定義

トッテナム・ホットスパーで2年間にわたり77試合に出場し、ホワイトハート・レーンのファンを熱狂させたラファエル・ファンデルファールトが、『Sky Bet』の取材に対し、前監督アンジェ・ポステコグルーの発言を真っ向から否定した。

ポステコグルーは先日、YouTubeの番組において、クラブの賃金構造や移籍市場での姿勢を指し、「ビッグクラブのようには振る舞っていない」と断じたが、ファンデルファールトの見解は対照的だ。

「アンジェ(ポステコグルー)が、トッテナムはもっと金を使うべきだと示唆していることに対し、僕は全く同意できない。現代フットボールにおける移籍金や給与の高騰は、平均的な選手に対しても狂ったような額になっている。2億ポンドを投じればプレミアリーグで勝てるというわけではないのだ」と、ファンデルファールトは語り始めた。

彼は「ビッグクラブ」の基準を、投資額ではなく歴史とスタジアム、そして人々の情熱に見出している。

「スパーズは間違いなくビッグクラブだ。あのスタジアムを見ればわかる。歴史があり、多くのトッププレイヤーが今でもここでプレーしたいと願っている。僕がホワイトハート・レーンにいた頃は、まるで家族のようだった。今はどこにいても苛立ちを感じるが、クラブの魂がまだそこにあることを願っている」

さらに、ファンデルファールトは、暫定監督に就任したイゴール・トゥドールについても言及した。選手時代のトゥドールを知るレジェンドは、「コーチとしての彼については詳しくは知らないが、最も重要なのは選手たちに『自分のために戦わせる』ことだ。監督は選手から愛される存在でなければならないし、同時にトレーニングの質の高さも示さなければならない」と指摘。

最後に、スパーズが目指すべきフットボールの在り方について、自身の経験に基づいた持論を展開した。

「僕の経験では、スパーズのファンは、汚い1-0の勝利よりも、たとえ4-4の引き分けであっても、美しく楽しませるフットボールを求めている。このメンタリティをトゥドールの下で取り戻してほしい」

日曜日のアーセナルとのノースロンドン・ダービーを前に、勝利という結果以上に、ファンを熱狂させる「スパーズのDNA」の回復を求めた格好だ。

背景・ソース

本記事のソースは、2026年2月21日に公開された『football.london』の最新レポートだ。

レポートは、トッテナムが16位に沈み、トーマス・フランク解任後の「アイデンティティの再構築」が急務となっている現状において、かつての英雄が放った力強いメッセージを伝えている。

背景には、ポステコグルー前監督が『Stick to Football』で明かした、クラブの財務方針に対する不満がある。彼は「アーセナルがデクラン・ライスの獲得に1億ポンドを投じるような野心を、トッテナムには感じられない」と批判していた。

これに対し、ファンデルファールトが「金ではない価値」を強調したことは、11名の負傷者を抱えて苦しむ現在のスカッド、およびサポーターにとって、自分たちの誇りを再確認するための精神的な強化策となっている。

参照元: Ange Postecoglou told he is wrong about Tottenham claim as Igor Tudor plea made ahead of Arsenal

スパーズジャパンの考察

1. 「ロマン」と「現実」の決定的な対立

ポステコグルーが「投資額」という現実的な指標でクラブを測るのに対し、ファンデルファールトは「魂と美学」というロマンに基づいた反論を展開した。この対立は、現在のスパーズが抱えるジレンマそのものだ。16位転落という闇の中で、ファンが求めているのは高価な補強以上に、家族的な団結力かもしれない。

2. 「4-4」を愛する文化とトゥドールの親和性

ファンデルファールトが語った「美しい4-4を好むファン」という視点は、新指揮官にとって重要な指針となるだろう。守備を固めて自爆した前体制の反省から、トゥドールが信奉する「バスケットボールのような攻撃的フットボール」が実現すれば、それは結果以上にファンの心を繋ぎ止めるための最大の解決策となるはずだ。

3. 「愛される監督」への条件

レジェンドが説いた「選手に自分のために戦わせる」というマネジメント能力こそ、軍曹トゥドールが直面する最大の試練だ。規律の強制だけでなく、ファンデルファールトが求めたような「人間的な繋がり」を構築できれば、12名の離脱者を抱える窮地は、組織を浄化させるための好機へと変わるだろう。

クイズ(Quiz Cockerel)

ジャンル:一般常識(地理・文化) 今回の記事でトッテナムへの愛を語ったラファエル・ファンデルファールトの母国であるオランダ。この国では、海水を排水して造られた「干拓地」が国土の多くを占めていますが、オランダ語で「低い土地」を意味するこの地理用語は何でしょうか。

  1. フィヨルド
  2. カルスト
  3. ポルダー
  4. 三角州(デルタ)

解説: 正解は「3. ポルダー」だ。オランダは古くから風車などを用いて排水を行い、「ポルダー」と呼ばれる干拓地を広げることで、厳しい自然環境を克服してきた歴史を持つ。ファンデルファールトのような粘り強く、かつ独創的な才能を育んだこの土地の精神性は、現在の困難に立ち向かうトッテナムの指針ともなり得る。