トッテナム・ホットスパーのイゴール・トゥドール暫定監督が、日曜日のノースロンドン・ダービーを前に、就任後初となる記者会見に臨んだ。現在16位に沈むチームの残留について「100%の自信」を語る一方で、就任初週の心境を「楽しんではいない」と断じるなど、その厳しい仕事師としての顔を覗かせた。
レポート
イゴール・トゥドールは、トッテナムの監督として初めて臨んだ記者会見において、極めて明確な数字を挙げて自身の任務に対する姿勢を示した。まず、現在16位に沈み、降格圏までわずか5ポイント差という不名誉な現状について問われると、トゥドールは「100パーセントの自信を持って、我々はプレミアリーグに残留する」と断言。
この「100%」という妥協のない確信は、昨季17位という失意を経て、今季も低迷を続ける組織の動揺を鎮めるための、最初の、かつ決定的な強化策となった。順位表の上下を議論するよりも、残留という結果を「既定路線」として定義することで、選手たちに迷いを捨てさせることが狙いだ。
しかし、その自信の裏側にあるのは、一切の妥協を許さないストイックな仕事の流儀だ。ロンドンでの生活やクラブでの最初の日々を楽しんでいるかという記者の問いに対し、指揮官は一切の笑みを浮かべることなく、「いや、楽しんでいない」と即答した。
トゥドールは「私は楽しむためにここにいるのではない。仕事をするためにここにいるのだ」と明言。プロフェッショナルとしての娯楽は、あくまで任務を完遂した後にのみ訪れるべき付随的なものであり、今のチームに求められているのは、現状を「楽しむ」余裕など微塵もないという冷徹な事実を、公の場で突きつけた格好だ。
トゥドールが強調したのは、セリエAの修羅場で培われた「軍曹」としての規律である。彼は「楽しむのは最初の一瞬だけで、その後はやるべき仕事がある」と語り、練習場での一分一秒を、22日のアーセナル戦という過酷な初陣に向けた戦術構築に捧げる姿勢を鮮明にした。
会見中、彼は自身の役割を「娯楽」ではなく「義務」として捉える厳格な姿勢を貫き、これまでチームに欠けていた緊張感をメディアを通じてスカッドへ伝播させた。トッテナムはNBAのようなエリートが集まる最高峰の戦場であり、そこでのサバイバルには、個人的な幸福よりも組織の勝利という義務が優先されると説いたのである。
さらに、宿敵との決戦に向けては「我々は謙虚でありながら、勇敢かつ知的(Humble, but brave and intelligent)でなければならない」と語り、格上相手に一歩も引かない構えを見せた。残留への100%の自信という「甘い言葉」と、楽しさを排除した「苦い規律」。この二つを使い分けるトゥドールの立ち振る舞いは、16位転落という闇に包まれたN17に、新たな光を灯そうとしている。
