トッテナム・ホットスパーの前監督アンジェ・ポステコグルーが、ギャリー・ネビル氏が進行役を務めるYouTube番組『The Overlap』に出演した。自身のキャリアにおける最大の誤算と認めたノッティンガム・フォレストでの短期間の任期、そしてスパーズに17年ぶりのトロフィーをもたらしたヨーロッパリーグ優勝の舞台裏を赤裸々に語った。
レポート
スパーズでの情熱的な日々の後、20年ぶりに無職となった喪失感から、アンジェは焦って次の一歩を踏み出してしまったと振り返り、フォレストのオーナーであるエヴァンゲロス・マリナキスとの間にスタイルの変更について十分な議論を尽くさなかったことが失敗の要因であったと総括した。
また、番組内では、現在のトッテナムの主力であるミッキー・ファンデフェンが以前語った「EL制覇のために、自分とロメロが監督に戦術変更(守備的なアプローチ)を求めた」という主張についても言及があった。
ポステコグルーはこのエピソードに微笑みを浮かべつつ、「成功には多くの父親がいるが、失敗は孤児だ(成功すれば皆が自分の手柄だと言いたがるものだ)」という格言を引き合いに出し、選手たちの貢献を認めつつも、自身の戦略的な意図を解説した。
ポステコグルーによれば、当時のチームは2月にリーグ戦でリヴァプールに敗れ、カラバオ・カップからも敗退しており、残された唯一の成功への道はELであった。彼はエメリ、モウリーニョ、グラスナー、シメオネといった歴代のEL優勝監督を徹底的に分析。CLとは異なり、ELのノックアウトステージでは「リスクを冒さない強固な守備組織」こそが勝利の共通項であると結論づけたという。
「カップ戦はリーグ戦とは別物だ。だから我々はトレーニングから準備を変えた。アントニオ・コンテが2年間やっていたような守備的なフットボールを、ファンが好まないことは分かっていた。だが、あの大会を勝つためには明確な戦略が必要だったんだ」
マンチェスター・ユナイテッドとの決勝戦において、終盤にケビン・ダンソやジェド・スペンスを次々と投入し、ピッチ上に7人のディフェンダーを並べた「7バック」に近い超守備的布陣を敷いた理由もそこにある。彼はブルーノ・フェルナンデスを封じ込めれば相手は得点できないと確信しており、攻撃的なプレスを維持しつつも、最後線では冷徹なまでに「守り抜く」規律を選手たちに求めたのである。
