トッテナム・ホットスパーの新たな暫定ヘッドコーチ、イゴール・トゥドールが、今週末のアーセナル戦で初陣を飾る。16位に沈み、1977年以来の降格という現実味が帯びるなか、前任者のトーマス・フランクが残した「ビッグ6史上最低」の勝率をいかに塗り替え、組織を再建できるかが問われている。
レポート
イゴール・トゥドール(47)のトッテナムにおける挑戦は、欧州で現在最も困難な一戦から幕を開ける。日曜日にトッテナム・ホットスパー・スタジアムへ乗り込んでくるのは、首位を独走する宿敵アーセナルだ。16位に低迷し、降格圏までわずか5ポイント差という窮地にあるスパーズにとって、このダービーは単なるプライドの戦いではなく、プレミアリーグ残留を懸けた極限のサバイバルとなる。
現地メディア『football.london』の分析によれば、トゥドール招聘の最大の理由は、彼が過去にユベントスやラツィオで見せてきた「シーズン途中からのV字回復」の実績にある。しかし、イングランドでの経験を欠く彼に対するファンベースの視線は厳しく、1977年以来となる2部転落を阻止できるのかという多大な懸念が渦巻いている。トゥドールは月曜日に選手たちと初めて対面し、日曜日の大一番に向けて「組織、強度、競争力」の即時再構築に着手する。
今回の解任劇を正当化する最大の根拠となったのが、前任者トーマス・フランク(52)が残した最低のスタッツだ。BBCによれば、フランク体制下のトッテナムはプレミアリーグ26試合でわずか7勝、勝率はわずか26.9%に留まった。全コンペティションを含む38試合での勝率34.2%は、近代トッテナムの正式監督の中で「史上最低」の記録として歴史に刻まれた。これに対し、アンジェ・ポステコグルーは41%、ヌーノ・エスピリト・サントは50%、マウリシオ・ポチェッティーノは56%という勝率を記録しており、フランクの残した数字がいかにビッグ6の基準からも、スパーズの基準からも逸脱していたかが明白となった。
トゥドールにとっての当面の優先事項は、この「勝てない文化」を即座に破壊することだ。アーセナル戦の後にはフラム、クリスタル・パレス、リヴァプールといった難敵との連戦が続くが、最大12名の負傷者を抱える可能性がある満身創痍のスカッドで、いかにして勝ち点を積み上げるのか。フランクが最後まで克服できなかった「一貫性の欠如」を修正し、全ての試合で確信を持って競い合う集団へと変貌させることが、再建に向けた鍵となる。
