スパーズジャパンの考察
1. 「3ヶ月の消防士」という非情な合理性
ゴールド記者が指摘した「13年で10クラブ」というスタッツは、通常なら敬遠されるものだ。しかし、16位に沈む現状で必要なのは長期ビジョンではなく、ダービーから始まる残りの12試合を戦い抜くための「即効性」だ。3.5ヶ月限定のスペシャリストとしてトゥドールを招聘したフロントの判断は、残留争いという現実を直視した、冷徹な、正しい強化策と言える。
2. ポステコグルーが暴いた「安全な道」の代償
前監督の「賃金構造と野心の乖離」への指摘は、現在の16位という順位の真因を射抜いている。スタジアムというハードに投資し、スカッドというソフトの強化を「将来」に先送りしてきたツケが、この負傷者クライシスで一気に回ってきた格好だ。トゥドールが戦術を整理する間に、ブーチャーら新しい経営陣は失われた「To Dare Is To Do」の精神をどう具体化するのか、明確な説明責任を負うことになる。
3. 「師弟関係」が導く攻撃陣の再覚醒
オドベールを失った今、トゥドールがユベントス時代に開花させたコロ・ムアニ、そして共に働いたベンタンクールやクルゼフスキをいかに「使える状態」に戻せるかが鍵だ。パラティチが嫌った「バスケットボールのような」展開の速いフットボールが、停滞していたシャビ・シモンズらの才能を解き放つ魔法となるか。1978年生まれのクロアチア人に導かれたチームは、運命の残留劇に全神経を注ぐ必要がある。
