昨季トッテナム・ホットスパーを率いたアンジェ・ポステコグルーが、トーマス・フランクの解任を受け、古巣の経営姿勢を痛烈に批判した。彼は、クラブの移籍市場での行動が「ビッグクラブではない」ことを証明していると断じ、ノースロンドンに根付く「Spursy」という文化の正体について赤裸々に語った。
レポート
アンジェ・ポステコグルーは、人気YouTubeチャンネル『The Overlap』のポッドキャスト番組『Stick to Football』に出演し、トーマス・フランクが解任されたトッテナムの現状について、極めて厳しい見解を示した。
ポステコグルーはまず、スパーズが「ビッグクラブの一員であると自称しているが、現実はそうではない」と断言した。その根拠として挙げたのが、クラブの支出規模や給与体系だ。ポステコグルーによれば、トッテナムの行動はクラブのモットーである「To Dare Is To Do(挑戦なくして成功なし)」とは正反対だという。
「トッテナムが最後に『ワォ!』と思うような選手をサインしたのはいつだ?」と問いかけ、アーセナルがデクラン・ライスに1億ポンドを投じるようなリスクを、スパーズは決して取ろうとしない現状を批判した。
自身の在任時における移籍市場でのフラストレーションについても詳細を明かした。
「我々が5位でシーズンを終えた後、挑戦者へと飛躍するためにプレミアリーグで即戦力となる選手の獲得が必要だった。しかし、チャンピオンズリーグ出場権を逃したことで、結局サインしたのは私が望んだドミニク・ソランケと、3人のティーンエイジャー(若手)だけだった。私が本当に求めていたのは、ペドロ・ネト、ブライアン・ムベウモ、アントワーヌ・セメンヨ、あるいはマーク・ゲヒといった選手たちだ。他のビッグクラブならその瞬間に動くだろうが、3人の若手だけでは頂点には届かない」
さらに、ファンの間で使われる「Spursy(スパーズらしい=肝心なところで負ける)」という文化についても、ポステコグルーは「100%存在する」と断言した。
彼は昨季、就任2年目でのタイトル獲得を公約に掲げたが、それは「クラブ内部の誰もが過去の惜しい経験から、勝てると口にすることを恐れていたため、私がその空気を壊すためにあえて言ったことだ」と振り返り、組織全体に蔓延する勝利への不信感を指摘した。
トーマス・フランクの解任については、監督個人の責任だけではないとの見解を示した。ポステコグルーは、24年間にわたり影響力を持ったダニエル・レヴィが会長職を離れるという巨大な転換期において、クラブが「不確実な環境」を自ら作り出し、それが不安定さを招いたと分析した。
歴代の監督リストを見ても「一貫した共通の糸」が見出せず、マウリシオ(ポチェッティーノ)の後に「勝者」を求めてモウリーニョやコンテを招聘し、その後再び自分のフットボール路線に戻るという方針の揺れを「奇妙なクラブ」と表現した。また、ハリー・ケインが去った穴を埋めることの著しい困難さが現在の苦境に繋がっていると締めくくった。
