【欧州の衝撃】CL4位通過の快挙とトーマス・フランクの進退、シティ戦を前に揺れるノースロンドン

戦術面では、若手たちの躍進が目覚ましい。3-4-3(実質的な3-4-2-1)への移行について、19歳のアーチー・グレイは「僕らにとって新しい形だが、今は楽しんでいる。パターンやフリーの選手がどこにいるかを学んでいる最中だが、手応えはある」と語り、独創的なシャビ・シモンズとの連係については「彼とプレーするのは喜びだ。彼にボールを預ければ必ず信頼して返してくれる。センターバックにとっては非常に捕まえにくい動きをしている」と絶賛した。

試合は、ウドギの関与によりシャビ・シモンズのゴールが取り消される波乱の幕開けとなったが、後半開始早々にクリスティアン・ロメロの折り返しをコロ・ムアニがヒールで流し込み先制。その後、ソランケが投入され、ダフードのミスを見逃さずに冷静なフィニッシュで追加点を挙げた。ロメロはクラブ通算150試合出場の記念すべき夜にプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれ、負傷を抱えながら戦い抜いたダンソや、中盤でエネルギーを注ぎ続けたサールとともに、フランクの期待に応えた。

しかし、歓喜の裏には冷酷な現実も横たわる。次戦のマンチェスター・シティ戦は、昨シーズンのポステコグルー体制下でも見られた「勝てば宿敵アーセナルの優勝を助けてしまう」という構造的なジレンマを孕んでいる。SNS上では1万5000人以上のファンが「負けるべき試合」という投稿に反応しており、トーマス・フランクはチャンピオンズリーグでの成功で得た猶予と、国内リーグでの厳しい視線の間で、極めて難しい舵取りを迫られている。

クラブはチャンピオンズリーグでの躍進により、約4300万ポンド(約83億円)という巨額の賞金を確保した。フランクも「助けが必要だ」と認めている通り、移籍市場の最終盤に向け、この資金を投じて即戦力のアタッカーを獲得できるかが、降格圏の恐怖を振り払い、欧州のトップレベルに留まるための絶対条件となる。

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