目次
スパーズジャパンの考察
1. 「マンツーマン・プレス」の完成度と決定力の乖離
フランクが「著しく満足している」と語ったマンツーマン・プレスの強度は、数字の上でもサンダーランドを圧倒していた。しかし、高い位置でボールを奪いながらもシュート精度やラストパスの質で沈黙した事実は、現在のスカッドが抱える構造的な問題を浮き彫りにしている。クドゥスの負傷離脱やジョンソンの放出により、前線の個の力に依存できない現状において、組織で奪ったボールをいかに「効率的」にゴールへ繋げるか。フランクが求める「次のレイヤー」への進化が急務である。
2. 「2-0」への執着とゲームマネジメントの課題
「2点目の欠如」というフランクの言葉は、1-0というスコアが持つ危うさをチーム全体がコントロールしきれなかったことへの警告だ。後半、トランジションの機会がありながらも試合を「決めきる」ことができなかったのは、選手の疲労だけでなく、リードしている状況でのリスク管理と攻撃的野心のバランスに迷いが生じた証左と言える。上位進出を狙うには、こうした支配的な展開を確実にクローズする「冷徹な試合運び」を身につける必要がある。

