トッテナム・ホットスパーが、クリスタルパレスとの間でウェールズ代表FWブレナン・ジョンソン(24)を約3500万ポンドで売却することに合意したことが、アラスデア・ゴールド記者の取材により明らかになった。
昨季の英雄が直面する非情な現実
2年前にノッティンガム・フォレストから総額4750万ポンドで加入したジョンソンだが、現在はロンドンを横断する移籍の瀬戸際に立たされている。フットボール・ロンドンの把握した情報によれば、クラブ間では金額面で折り合いがついたものの、複数のクラブが関心を示していることもあり、ジョンソン本人はまだ最終的な行き先についての決断を下していない。
ジョンソンは昨シーズン、公式戦18ゴールを挙げてチームの得点王に輝き、ヨーロッパリーグ決勝ではマンチェスター・ユナイテッドを破る決勝ゴールを決めて、クラブに17年ぶりのタイトルをもたらした。もし今回の移籍が成立すれば、トッテナムにとってはハリー・ケイン、ソン・フンミンに続き、「3年連続で前シーズンの得点王を売却する」という異例の事態となる。
6月にアンジ・ポステコグルーの後任として就任したトーマス・フランクの下で、ジョンソンは新加入のモハメド・クドゥスのバックアップに甘んじている。フランクは先日のパレス戦後、ジョンソンの重要性を強調しつつも、現状の厳しさを認めている。

一方、受け入れ側となるクリスタルパレスのオリヴァー・グラスナーは、昨夏にエベレチ・エゼを放出して以降、補強が進まない現状へのフラストレーションを隠していない。1月の補強について問われたグラスナーは、笑顔を交えながらも切実な状況を語った。
「私には選手を獲得するのに十分なお金がない。移籍金が高すぎるんだ(笑)。正直に言って、我々の試合を見れば何が必要かは明白だし、あとはクリスタルパレスの決断次第だ。得点力が不足しているなら、僕にできるのは選手を励まし、サポートし、ポジティブでいることだけだよ」
スパーズジャパンの考察
1. 3年連続の「得点王売却」という異常なサイクル
ハリー・ケイン、ソン・フンミン、そして今回のブレナン・ジョンソン。3年続けて前シーズンの最多得点者を放出するという動きは、欧州のトップクラブとしては極めて異例だ。ジョンソンの18ゴールという実績さえも、フランクの理想とする右ウィングのプロファイル(クドゥスのような個の打開力)の前では、売却を止める根拠にはならなかった。
2. モハメド・クドゥスがもたらした「不可侵」の序列
トーマス・フランクの発言からも分かる通り、現在のスパーズにおいて右ウィングのポジションはクドゥスによって完全に「占有」されている。ジョンソンが左サイドでも試されている事実は、彼が本来の主戦場で居場所を失ったことを如実に物語っている。4750万ポンドという高額な投資対象であった選手を、わずか2年で、しかも獲得時を下回る額で放出容認に転じた判断は、ダニエル・レヴィ前会長からルイス・ファミリーのもとで刷新された新経営陣による移籍市場での立ち回り方の変化を示している。
これからスパーズが、「選手が長居できる居心地の良いクラブ」から、「よりハイレベルな競争と健全な代謝が繰り返されるクラブ」に変貌することを期待したい。
3. グラスナーの「笑い」に含まれたパレスの執念
パレスのグラスナーが移籍金の高さに苦笑いしつつも、ジョンソン獲得に動いている背景には、エゼを失ったことによる攻撃力の著しい低下がある。3500万ポンドという金額はパレスにとっても小さくない賭けだが、プレミアリーグでの実績があり、かつタイトル獲得の経験も持つジョンソンは、喉から手が出るほど欲しい人材だ。スパーズ側にとっては「余剰戦力の整理」であっても、パレスにとっては「クラブの命運を懸けた主軸の確保」であり、この立場の違いが交渉を成立させた要因と言える。
参照元: Tottenham make Brennan Johnson transfer decision as £35m Crystal Palace move agreed






