トッテナム・ホットスパーの内部で、今、何かが確実に胎動している。
12月28日のクリスタル・パレス戦を前に、スパーズのスカッドは昨季の悪夢を彷彿とさせる、最大級の欠場者多発の危機に瀕している。パプ・マタル・サールとイヴ・ビスマがAFCONへ旅立ち、リバプール戦での退場劇により、守備の要クリスティアン・ロメロとシャビ・シモンズが出場停止。中盤と最終ラインに巨大な穴が開いたこの緊急事態において、スパーズジャパンは、すでに12月23日の投稿(【Quiz Cockerel🐓】)において高井幸大(コウタ)の抜擢をいち早く指摘したが、その後の状況は、もはや「予測」を超えて「必然」へと近づいている。
パレス戦を控えてのスパーズのスカッドについて改めておさらいをすると、ロメロ、シャビの出場停止により、今シーズンのプレミアリーグで出場実績のある、現在プレー可能な選手は16名。今シーズン、まだプレーはしてないが、ベンチ入りするであろう選手は、控えゴールキーパーのキンスキーと、前節リバプール戦で長期離脱からから回復し、ベンチ入りを果たしたドラグシンの2名。計18名だ。
よって、先発11名、ベンチ入り9名の計20名の枠の残りの2枠を、アカデミー出身のFWデイン・スカーレット、第3GKブライアン・オースティン、さらにユースを主戦場とするMFルカ・ウィリアムズ・バーネット、同じくFWタイナン・トンプソン、そしてDFジュナイ・バイフィールドの17歳トリオがコウタと争う構図だ。
本稿では、公開された公式映像のフレーム解析を通じ、パレス戦におけるコウタの「右センターバックとしての役割」を詳らかにし、パレス戦でベンチ入りする可能性を考察する。
1. スパーズ加入後のこれまでのコウタ 【おさらい】
高井幸大のノースロンドンでの歩みは、決して平坦なものではなかった。今夏の加入直後、多くの日本のファンがプレシーズン・マッチでのそのフットボール・センスを発揮してコーチ陣や現地ファンからの評価を高めることを期待したが、不運な負傷に見舞われ、プレシーズンの全日程を欠場。シーズンが開幕してからもリハビリ期間は想定以上に長引き、全体トレーニングへの復帰すら叶わない困難な時期が続いていた。
しかし、長いトンネルの出口はようやく見えてきた。12月2日に行われた非公開のU-21のダゲナム&レッドブリッジ戦にて、コウタはついに実戦復帰を果たし、45分間プレー。ピッチ上でのコンディションが確実に上向いていることを証明した。この試合には、同じく負傷からの復帰を目指すラドゥ・ドラグシンも出場しており、共に実戦での強度を確認し、トップチーム合流への準備を整えている。

