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スパーズジャパンの考察
17年ぶりの「成功」という免罪符の限界
ブレナンが語る通り、EL制覇という事実は2025年を語る上で欠かせない。しかし、その輝かしいタイトルが、現在のプレミアリーグでの惨状を覆い隠すための「免罪符」になりつつある危険性も否定できない。現在の13位という順位は、クラブの規模とスカッドの質を考えれば到底容認できるものではなく、選手たちがその現状を「物足りない」と認識していることは、再起に向けた最低条件と言える。
「プロセス」という言葉に隠された焦燥感
ベン・デイヴィスが強調した「プロセス」という言葉は、かつてのポステコグルー体制初期にも頻繁に聞かれたものだ。トーマス・フランクが提唱する戦術への適応に時間がかかるのは理解できるが、現代のフットボールにおいて「時間」はこの上なく高価な贅沢品だ。1月の移籍市場で指揮官が求める「新しいツール」が手に入ったとき、このプロセスが加速するのか、それとも停滞が続くのか。それがフランク体制の命運を握ることになるだろう。
2026年、真の安定を求めて
2025年が「ジェットコースター」だったとするならば、2026年に求められるのは「安定した上昇」だ。過密日程の中で離脱者が相次ぎ、ロメロやシャビ・シモンズの出場停止といった規律の問題も山積している。ジョンソンやデイヴィスのような、ピッチ内外で模範となるべき選手たちが、この不安定な時期にいかにチームを束ね、フランクの理想を具現化できるか。激動の一年を経て、スパーズ・ファミリーの真価が試される新年が幕を開けようとしている。

