トッテナム・ホットスパーは12月17日、公式YouTubeチャンネルにてドキュメンタリー動画『Heung-Min Son: Homecoming | Inside Sonny’s final days at Spurs』を公開した。
昨シーズンのヨーロッパリーグ優勝の裏側、退団を決意した瞬間、そして誰もいなくなったドレッシングルームで流した涙…。10年間を捧げたレジェンドの知られざる「最後の日々」が、本人の言葉と共に明かされている。
「最後のピース」を見つけた夜
動画は、2025年5月、ビルバオでのヨーロッパリーグ決勝の笛が鳴った瞬間から始まる。17年ぶりのタイトル獲得。それはソンにとって、長年探し求めていた「パズルの最後のピース」だった。
「子供の頃からずっと、完璧なピースを探していたんだ。予想より長くかかったけど…ついに見つけたんだよ」
トロフィーを掲げたあの夜、彼は「今が去るべき時だ」と確信したという。「最高の瞬間にキャリアを終えること」こそが、愛するクラブへの最後のリスペクトだったのだ。
「ここには誰もいない」ドレッシングルームでの孤独
動画の中で最も胸を打つのが、プレシーズンマッチのソウルでのラストゲームを終えた後のドレッシングルームのシーンだ。 チームメイトたちがバスへ向かった後、ソンは一人、空っぽになった部屋のベンチに座り込み、涙を流し続けている。
「みんなにさよならを言って、僕は一人で座っていた。誰もいない、静まり返った部屋でね。頭を下げて、信じられなかった。『これで終わりだ。僕はもうスパーズの選手じゃないんだ』って」
10年間、喜びも悲しみも分かち合ったクラブとの別れ。彼の孤独な背中が、クラブへの愛の深さを物語っている。
なぜプレミアリーグに残らなかったのか?
移籍先として多くのオファーがあった中で、なぜアメリカ(ロサンゼルスFC)を選んだのか。ソンはその理由を明確に語っている。
「他のプレミアリーグのチームには絶対に行きたくなかった。このクラブをリスペクトしすぎているからね。スパーズとは二度と戦いたくないんだ。僕はスパーズのためにプレーするだけで、スパーズを相手にプレーすることは決してない」
その言葉通り、彼は慣れ親しんだイングランドを離れ、新天地アメリカでの挑戦を選んだ。すべては「スパーズへの愛」を貫くためだった。

