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3. 「即効薬はない」という皮肉な免罪符
これほど解任の材料が揃っていながら、なぜフランクはまだ指揮を執っているのか? ゴールド記者は、フランク自身の言葉にそのヒントがあると見る。
「即効薬はない(This is not a quick fix)」
フランクが繰り返すこの言葉こそが、皮肉にも彼を救う唯一の要因になるかもしれない。 クラブ首脳陣は、「誰がやっても立て直しには時間がかかる」という現実を前に、再び監督交代のサイクルに入り、新たなプロセスをゼロから始めることを躊躇している可能性がある。
「トッテナムは、この荒波の先に何があるのかを見届けるために監督を支持し続けるか、あるいは間違った列車に乗ってしまい、忍耐は間違った目的地に連れて行くだけだと判断するか、決断しなければならない時期に来ている」
4. 若手への影響と戦術的停滞
記事では、特定の選手への影響についても触れられている。
- アーチー・グレイ: 失点につながるミスを犯したが、フランクは「彼は学ぶだろう」と擁護。しかし、ヴィカーリオからのパスを受けた際の状況判断(ワンタッチで捌かなかったこと)は、チーム全体に蔓延する判断の遅さを象徴していた。
- 構想外の選手たち: マティス・テルやブレナン・ジョンソンはフランクの構想から外れつつある。テルについては、フランク自身がバイエルンからの完全移籍での獲得を承認したにもかかわらず、ほとんど起用しようとしていない。
攻撃陣はアイデアを欠き、0-2のビハインドで投入されたのが守備的なベン・デイヴィスやジョアン・パリーニャだった点についても、ゴールド記者は「フランクは攻撃を修正するアイデアを持っていなかった」と断じている。
5. ゴールド記者の結論:痛みを伴う決断の時
「もしロビン・フッド(英国の伝説の義賊)がいたとしても、この無気力で輝きのないトッテナムから勝ち点を盗むことはできなかっただろう」
ゴールド記者はフォレスト戦の惨状をそう表現して記事を締めくくっている。 フランクを続投させても、劇的な好転の兆し(戦術的な引き出しや選手の求心力)は見えない。しかし解任すれば、また一からの出直しとなる。クラブは今、どちらを選んでも痛みを伴う岐路に立たされている。

