ハリー・ケイン、スパーズのレジェンドになるんだ③
このエントリーをはてなブックマークに追加 Check スパーズ関連のメディア報道・その他2015年8月21日
ケインはスパーズが地元出身の若手選手にもっとチャンスを与えるべきだと強く感じている。ウェストハムの16歳、オクスフォード・リースが開幕戦のアーセナルとの試合でデビューを果たしたことを強調し、監督たちにもっと勇敢になるべきだと説くケイン。

「近年、監督にはかなりのプレッシャーが掛かっているから、フランスやスペイン、イタリアからゴールを量産した実績のあるストライカーを補強してしまう。まだ実績は無いけどそういった選手に劣らない実力者がチームにいたとしてもね」

「そういうのはフェアじゃない。若い選手だって実力があれば信頼を寄せるべきなんだ。たった1試合に起用して、そこで奮わなかったからってお払い箱にするんじゃダメさ。5試合、10試合と起用して、選手がどうやって試合に馴染んだらいいか、どこを改善したらいいかを指導しないと。そこらへんをこの国は見直したほうが良いんだよ。チャンスが与えられるべき優れた選手はいるんだから」

「だから僕がそのロールモデル(お手本)になれたら、他の監督たちも若手選手に信頼を寄せるだろうし、そうなったら願ったりだ。僕らはスパーズにいれてラッキーだし、スパーズには僕やメイソン、タウンゼントにローズ、そしてイングランド人じゃないけどアカデミー育ちのベンタレブがいる。多くの地元出身選手がいるんだ。さらにはハリー・ウィンクスやジョシュ・オノマーが僕らと一緒にトレーニングしているし、今シーズン中にチャンスをもらえるだろう。監督は若い選手を高く評価してくれているからね」

「そのなかに僕がいることは嬉しいよ。僕が若い選手に変化をもたらし、監督たちがイングランド人の選手を信頼するようになってくれたら最高だよ。そうなって欲しいって僕は思ってるんだ。それがどういうことかを僕は知ってるよ。このクラブにある育成システムで僕は育ったからね。ローン先(レイトン・オリエント、ミルウォール、ノリッチ・シティ、レスター・シティ)で修行してクラブに戻った。『自分のチャンスはいつ訪れるんだ?』って思いながら、時にローン先でタフな時期もあったけどね」

「その経験と『一番大事なことは何か?』を若い選手が僕に聞きたいなら、その答えは、『自分を信じること』とちょっとの『辛抱』さ。そして、チャンスが訪れたらそこで確実にアピールをするんだ。自分が周りのファーストチームの選手と同じ立場だなんて思っちゃいけない。何か違いを見せないとね。選手である以上は、実力を発揮することに専念し、決して逃げ隠れしちゃいけないんだ」

ケインに対して、挑戦から逃げたという非難を浴びせることは誰にもできないだろう。ケインはいかなる責任をも受け入れた。昨シーズンのスパーズで、時にキャプテンを務めたこともあったが、その役割をしっかりとやり遂げた。そしてその役割が、恒久的なものになることを彼自身が望むようになった。

ケインが初めてプレミアリーグでの先発出場のチャンスを掴んだのは昨シーズン半ばの11月で、すでにこの夏にはマンチェスター・ユナイテッドが4000万ポンドの移籍金で獲得に動いているとの噂が出るほどになった。しかし、そんな周囲の雑音に気を散らすことはないと断言するケイン。

「僕は現状でハッピーさ。自分がするべきことに集中しているよ。偉大なクラブであり、正しい方向に進んでいるトッテナムでハッピーだよ。シーズンがスタートしてとてもエキサイトしているんだ。最高さ。黙々と試合を重ね、リズムを掴んでゴールを量産したいね」

開幕戦のオールド・トラフォードでゴールを決めることができなかったが。

「ここから2-3試合でゴールを決めることができなかったら、みんなが『やっぱりワン・シーズン・ワンダー(1シーズンのみの幻)のか?』て思ってしまうだろうけど、そういうものだからさ」

「僕は焦ってはいないよ。毎試合ピッチを駆けまわってゴールを決めれたらいいけど、2-3試合でゴールができなかったとしても僕はパニックにはならないね。まだ時間はたっぷりあるんだからさ」

「31点は大量ゴールだし、昨シーズンの実績をとても誇らしく思っている。僕はピッチの上で成長を続けたいと思っているし、トレーニングでも常に鍛錬を欠かさない。できるだけ多くのゴールを決めたいし、それが叶えば最高だけど、今はパニックになる時じゃないね」

「かつてデフォーが教えてくれたんだ。『チャンスをミスしたら、次のチャンスを決める確率は高まる。だって2連発でミスする確率は、1度ミスするより低いだろ』ってね。僕はその心持ちで挑戦し続けるよ。ミスしても、次のチャンスでは可能性が高まるのさ。些細なことだけどね」

昨シーズンに大躍進を遂げたケイン。ユーロ2016のリトアニア戦では、イングランド代表デビューを飾り、途中出場から3度目のボールタッチでゴールを記録した。しかし、ポストシーズンにチェコで開催されたU-21ヨーロッパ選手権に出場すべきかは議論が割れた。結局、同大会に出場したケインだが、イングランドは失意とともに大会を後にしている。

それでもケインは、「自分で望んだことだからね。確かに長いシーズンを過ごした後だったし、周りからは別の選択肢をアドバイスしてくれた人もいた。でも、そういった考えはおかしいんじゃないかって思ったんだ。僕はイングランド代表でプレーする選手たちに対するこの国の皆さんのイメージを変えたいと思ってるんだ」

「ファンのなかには、選手が代表でのプレーを望んでいないと思ってる人もいる。でも、僕があの大会でプレーすることで、そういった考えを変えられるかもしれない。そうしていきたいんだ」

「イングランドにはとても熱心なファンたちのもとにフットボールが成り立っている。選手への敬愛の念をファンが取り戻して欲しいし、選手たちにとって代表のユニフォームを着ることの意味を知ってもらいたいんだ。U-21の大会であのスリーライオンズのバッヂが着いたユニフォームを着ることは、戦績が奮わなかったとは言っても大事な経験だったよ」
 
「取り巻く環境は変わってしまったよね。ピッチの内外で僕への注目が高まっているのは肌で感じている。ピッチを離れての環境には、僕も家族もガールフレンドも慣れてきている。愛犬を連れて散歩する時もね」

「ピッチ上では、ディフェンダーがより入念に対応してくるはずだ。でも、トップレベルの選手は、そういった状況を乗り越えていくわけだからね。毎シーズン、20ゴールを決めているような選手は、その術を心得ているからこそ、トッププレーヤーなんだ。僕も、もっと上手く対処できるようになっていきたいよ」