水曜日のウェンブリーでUEFAチャンピオンズリーグのグループHの火蓋が切られ、ハリー・ケインの2発とソン・フンミンの1発が炸裂して3-1でボルシア・ドルトムントに勝利した。

 

ドラマと熾烈な激突が溢れたこの試合は、ケインの2ゴールとソニーの先制ゴール、そしてアンドリー・ヤルモレンコの同点ゴールが、すべて前後半の開始15分以内に生まれている。

 

キックオフから15分間で3ゴールが乱れ飛び、決戦は開始から猛烈さを際立たせた。4分、センターラインからソニーが縦にいっきに抜け出し、敵陣深くまで進むと、角度のないところからゴールネットを揺らして先制。しかし、間髪入れずにヤルモレンコがカーブをかけたシュートでウーゴ・ロリスの守るゴールにボールを流し込んでドルトムントが同点に追いつく。

その4分後、再びスパーズが勝ち越す。ケインがピッチ中央左から強引な単騎突進でエリア内まで進軍し、ゴールキーパーのロマン・ビュルキのニアをぶち抜いてゴール。現在ブンデスリーガ首位のドルトムントは、前半の残り時間の主導権を握るも、スパーズの守備陣の警戒アラートは瀬戸際でこの猛攻を凌ぎきって2-1でハーフタイムを迎えている。

 

後半の立ち上がりにケインとソニーにそれぞれ決定機が訪れるも、シュートはバーを超える。しかし、我らのイングランド代表ストライカーは、次なる60分のチャンスを逃さず、見事にゴールを決めて3-1とする。これがケインにとってヨーロッパ戦での14ゴール目。ジャーメイン・デフォーの23ゴール、マーティン・チバースの22ゴールに次ぐ、クラブ史上3番目のゴール数としている。

ベン・デイビスのシュートはビュルキが阻み、ピエール・エメリク・オーバメヤンのシュートはロリスがブロック。ジェレミー・トリアンがソニーの決定機をタックルで止め、クリスチャン・エリクセンの15ヤードの距離からのシュートは枠を越える。両軍が攻撃を続け、実にスペクタクルなフットボールが展開される。

試合終盤、スパーズは守備の踏ん張りが試される。圧倒的なポゼションを誇ったドルトムントに真の決定機は与えず。アディショナルタイムにこの日2枚目のイエローカードを受けたヤン・フェルトンゲンが退場となり、しかし、スパーズは貴重な勝利を掴んでいる。

 

チーム・ニュース

マウリシオ・ポチェッティーノ監督は、エバートン戦から先発メンバーの3人を変更。キーラン・トリッピアに替えてセルジュ・オーリエがスパーズ・デビューを果たし、ムサ・デンベレがムサ・シソコに、ソン・フンミンが出場停止のデレ・アリに替わって先発出場している。新加入のフアン・フォイスとフェルナンド・ジョレンテがベンチ入り。スペイン人ストライカーは87分に途中出場でデビューを飾っている。

 

キー・アクション

4分、GOAL: スパーズ 1-0 ドルトムント、ソン・フンミン

スパーズが4分に先制ゴールを決めるまで、観客は席に腰を落ち着かせる間がほとんど無かった。自陣エリア内でダビンソン・サンチェスがボールを奪うと、縦へ浮き球のパス。これを頭でソニーが落とし、受けたエリクセンが反転してケインに繋ぐ。ケインから左サイドを縦に滑走するソニーにパスを通すと、韓国人アタッカーは巧みなフットワークでソクラティス・パパスタソプーロスを交わし、左足のシュートをビュルキの守るゴールに突き刺す。

 

11分、GOAL: スパーズ 1-1 ドルトムント、アンドリー・ヤルモレンコ

すぐさま反撃に転じたドルトムントは、ボールを圧倒的に支配し、その結果、先制ゴールの7分後に同点弾を獲得する。右サイドからヤルモレンコが香川真司にパスを送る。香川が柔らかい落としでカットインしてきたヤルモレンコに間合い十分のシュートチャンスを演出し、ウクライナ人ウィンガーはパーフェクトな精度でカーブをかけたシュートを放ち、ウーゴ・ロリスのジャンプが届かないゴール左上にボールをねじ込んでいる。

 

 

15分、GOAL: スパーズ 2-1 ドルトムント、ハリー・ケイン

試合のテンポは一息つく間を与えない。両チームの攻撃の勢いはとどまらないなか、スパーズが15分にリードを奪う。ケインのパワーとゴールへの執念が、ハーフライン付近左サイドでソクラティスを跳ね除け前進し、さらに迫りくるヌリ・シャヒンを弾き飛ばしてエリア内に突進。落ち着いてゴール左のニア側を突き、ビュルキを打ち破っている。

 

30分、ピンチ: フェルトンゲンの好守備

ドルトムントがポゼッションで圧倒するなか、スパーズのディフェンス陣も強く結束し、賢く立ち回る展開のなか、ドルトムントがファイナル・サードのアタッカー陣に浮き球を送り込み、脅威となっている。ドルトムントの左サイドからクリスチャン・プリシッチが低い弾道のクロスを送ると、走り込んだオーバメヤンにボールが向かう。しかし、追走するフェルトンゲンがタックルによってオーバメヤンの手前でボールをクリアし、ピンチを回避。

その6分後には、また同じ2人、今度は右サイドをオーバメヤンが抜け出してゴール前のプリシッチに送るも、プリシッチの伸ばした足先がミートしきれず。ボールは流れている。

 

49分、チャンス: ケインとソニーのシュートが枠を越える

後半が始まって最初の攻撃。前がかるスパーズは、まずオーリエとエリクセンのパス交換でケインに決定機を演出するケインのシュートは大きく枠の上へ。そしてその2分後。ケインが右サイドを抜け出し、ゴール前のソニーにクロス。18ヤードの位置からのソニーのシュートも枠を超えている。

その後の55分。オーバメヤンがネットを揺らすも、手前のクロスがオフサイドの判定となり、ゴールは無効に。

 

60分、GOAL: スパーズ 3-1 ドルトムント、ハリー・ケイン

後半に入るとポゼションを取り戻したスパーズ。試合残り時間が3分の1となったところで、デンベレの縦パスを敵陣アーク手前のデイビスが落としてエリクセンに。エリクセンがエリア手前左で待ち構えるケインにボールを送り、その位置からケインがシュートを放ち、ウカシュ・ピシュチェクの股間を抜いてビュルキの守るゴール右隅に流し込む。

 

70分、セーブ: ロリスがオーバメヤンのシュートをセーブ

試合が終盤に差し掛かるも両チームのペースは衰えず。まずデイビスの左足での低い弾道のシュートをビュルキが弾くも、こぼれ球を白いシャツの選手が詰められず。次にドルトムントのクロスをファーで受けたオーバメヤンがシュートを狙うも、脅威の反射神経を見せたロリスが足でこれを弾き出す。

 

92分、レッドカード: フェルトンゲンが退場

試合終了が迫るなか、リードを守りたいスパーズはシソコとジョレンテをソニーとケインに代えて投入。アディショナルタイムにマリオ・ゲッツェへのファールで2枚目のイエローカードを受けたフェルトンゲンが退場となる。しかし、スパーズの偉大なる勝利は揺るがず、試合終了。

 

 

マッチ・データ

スパーズ(3-2-4-1):ロリス、アルデルヴァイレルト、サンチェス、フェルトンゲン、オーリエ、ダイアー、デンベレ、デイビス、エリクセン、ソン・フンミン(80分シソコ)、ケイン(87分ジョレンテ)

控え:フォルム、フォイス、トリッピア、ウォーカー・ピータース、ウィンクス、シソコ、ジョレンテ

 

ドルトムント(4-3-3):ビュルキ、ピシュチェク、ソクラティス、トプラク(80分ザガドゥ)、トリアン、シャヒン、ダフード(72分カストロ)、香川真司(66分ゲッチェ)、プリシッチ、ヤルモレンコ、オーバメヤン

控え:ヴァイデンフェラー、スボティッチ、ザガドゥ、イサク、ゲッチェ、カストロ、フィリップ

 

Goals: スパーズ – 4分ソニー、15分ケイン、60分ケイン/ドルトムント – 11分ヤルモレンコ

Yellow cards: スパーズ – ダイアー、フェルトンゲン/ドルトムント – トリアン、カストロ

Red card: スパーズ – フェルトンゲン

Referee: ジャンルカ・ロッキ(イタリア)

Attendance: 67,343人

 

今後の試合日程

ホーム3連戦の2試合目は土曜日にプレミアリーグでポール・クレメント監督が率いるスウォンジー・シティを迎え撃つ。プレミアリーグでスパーズはスウォンジーに負けなし。今シーズン、サウサンプトンに引き分け、クリスタルパレスに勝利しているスウォンジーはアウェイで負け無しだが、ホームのリバティ・スタジアムではマンチェスター・ユナイテッドとニューカッスル・ユナイテッドに敗れている。

キックオフは17時30分(日本時間25時30分)。