ポチェッティーノ監督記者会見:ケインの負傷、デレ・アリの問題など

 
レアル・マドリーとの試合を前にトッテナム・ホットスパーのマウリシオ・ポチェッティーノ監督の記者会見インタビューの全文。

 

❏ハリー・ケインノ最新情報は?

チームリストに載るとの太鼓判を押せるね。あと一日、様子を見る余裕があるが、明日にプレーできる状態になれるかも知れない。昨日、今日はトレーニングでも良かった。今はメディカル・スタッフや他のみんなと正しい決定を下す段階だ。それは重要なことだからね。

 

❏リスクにはならないか?

チームと一緒にトレーニングしているし、状態は良かった。他のみんなと同じレベルでできたよ。これから彼自身の感触を聞いて、いろいろはっきりとさせるよ。そして、まず彼にとって、次にチームにとってベストの判断をする。

 

❏また大胆なチームのラインナップを組んでくるのか?

もちろん、これは大胆にならなければいけない試合だ。世界で一番のチームと戦うときに、難しいことではあるが勇気を持ってやらなければ出だしから負けだよ。もちろん、我々は勇気を持ってやるさ。私からもうひとつ付け加えると、先発メンバーの判断においても同じだ。同じ気構えでやれれば大丈夫だ。臆することなくプレーして、試合の主導権を握り、勝ちにいくよ。ピッチの上のチームだげじゃない、控えも含めて全選手が大事なんだ。どの選手を選ぶかじゃない。そうだ。我々のプレーは勇敢に戦い勝ちにいくことだ。
 

 

❏選手たちに自由にやらせるつもりか? 

それが鍵になるね。そう言う感覚を持っていつもプレーするかどうか。自主性を持ってね。それが我々の目指すやり方だ。フットボールがしたいんだ。フットボールでは自由にやることが大事なんだよ。そして楽しむことがね。とても大切なことだ。自由に楽しんでプレーすべきということを忘れちゃいけない。でなければ、おそれる気持ちが湧いてきて、本当の力を発揮するのが難しくなる。もちろん明日のレアル・マドリー戦は、リスペクトをこめて言うが、自分たちの仕事をこなして勝てると信じて戦うべき試合だ。そして、ピッチの上で我々のクオリティを示し、プレーを楽しみ、相手より上手くやらなければいけない試合だ。

 

❏スパーズのチームの格に対して懐疑的な者たちを黙らせる好機か?

勝つことは常に大事だよ。フットボールの最高のレベルで戦うプレッシャーに対処できるところを見せるのは、常に重要だ。15日前のレアル・マドリー戦、それからリバプール戦、ウェストハム戦、マンチェスター・ユナイテッド戦。全てがタフで厳しい競い合いだった。全てが、最高レベルで我々が張り合えると示すためのものだった。明日も同じさ。3日に一度試合があるのに、一息ついてリラックスして頭休めてなんでできないよ。だがそれがプレミアリーグであり、イングランドのフットボールなんだ。

 

❏イングランドで戦うフットボール選手の難しさは?

試合はいつでも自分の実力を証明するいチャンスだ。最高レベルで戦えるということをみんなに示すことができる舞台になる。今シーズン、我々の挑戦はそのレベルで戦えることを示すことだ。ステップアップして着実にビッグクラブと渡り合うよ。昨シーズンのチャンピオンズリーグのグループステージでは、非常に残念な結果だった。今シーズンはプレミアリーグで似たような状況にあるが、チャンピオンズリーグの方では遥かに良い結果を残している。

トレーニング中にハリー・ケインを見つめるマウリシオ・ポチェッティーノ

 

❏現在、レアル・マドリーは苦境にあるか?

そういったテーマでレアル・マドリーについて語れる立場に私はない。ジローナでの試合を皆さんも観ただろうが、彼らのチャンピオンズリーグでの戦いと比較することは不可能だ。2週間前にも言ったが、注目すべきはレアル・マドリーがチャンピオンズリーグでどんな戦いをしているかだよ。これまでの彼らはとても良いプレーをしているし、それだけじゃなく、ここ数年の彼らはずっとそうだ。もちろん、すべての試合に勝利するのは難しいからね。まだシーズンは序盤で、彼らが苦しいスタートを切っているとは言え、私の目からレアル・マドリーのチーム戦力を見れば、彼らは残りのシーズンで良いパフォーマンスを続けていけると思うけどね。

 

❏2連敗のあとの現在のチームの雰囲気は?

3つの難しい大会が続くなかでの、3試合目にこれから挑む。ウェストハムとマンチェスター・ユナイテッドとの試合のあとだけにもちろん残念だ。試合を分析してみれば、確かに改良すべき点がある。私は心配していないよ。ヤンが説明していたが、選手たちの出来に不満はある。ここで我々にできることは、冷静さを保ち、改善しなければならないエリアに集中して、明日の試合と日曜のクリスタルパレス戦を乗り切れる自信を持つことだ。

 

❏あなたはヨーロッパでレアル・マドリーを倒したことはないが?

良い機会だよ。その戦績を変えるチャンスがこれから訪れるんだ。我々の挑戦になるね。私がレアル・マドリーを称えるのは、彼らが世界最高のチームだと感じているからだ。しかし、同時に私がレアル・マドリーを称賛する時、我々なら勝てるという信念を持っている。私は私の選手たちを、我々の戦い方を信じているし、プロフェッショナルとして彼らを倒すことができると信じている。

 

❏ジダンは監督としてプレミアリーグを戦えるか?

あぁ、もちろんだよ。ジネディーヌ・ジダンはすべてを手にした男だよ。この英国でも成功を手にいれることができて当然じゃないか。指導者としての彼の能力や人間性、レアル・マドリーで成し遂げたことを考えれば、できない理由はないだろう?FIFAの投票で、世界最高の監督に選ばれたんだ。イギリスだろうと世界中のどこだろうと、彼には多くのことを成し遂げられるだけのクオリティがあるんだ。

 

❏オールド・トラフォードでキレずに耐えたデレ・アリ

チーム全体を優先すべきであることを示していたね。確かに、デレ・アリは大事な選手だが、デレ・アリがいなくても我々は良い順位につけている。強いメンタリティを持ち、チーム全体がクオリティを維持するのがとても大事だということを示しているね。

これから彼は選手選考に加わり、チームに貢献できるようになるが、彼はフットボールを楽しむ必要がある。彼は勝利者だ。私が先発に選んだ場合、明日の試合は彼にとって良い機会になるだろう。(今シーズンの)チャンピオンズリーグのデビュー戦だからね。チャンピオンズリーグの次のステージに進むためにこれからチームに貢献できる新たな選手が加わってくれるのはありがたいよ。

 

❏ジローナに敗れた直後のレアル・マドリーとの対戦は好機か?

その質問は…もちろん、明日の試合のあとに答えるよ。どうなるかは分からない。敗戦のあとが良いとも言えるし、より結束を強めてくるともとれる。分からないね。彼らには、状況を変えられるだけの素晴らしい選手が揃っているし、すぐに好転させられるとても良いチームだからね。

明日、彼らはベストな状態で挑んでくる。我々は、彼らにではなく、我々の戦い方に集中するまでだ。ジローラのやり方を学ぶことはないし、チャンピオンズリーグの戦いだけを分析する。15日前に我々と戦った彼らをね。

なぜなら、レアル・マドリーは2日もあればチームの戦い方やパフォーマンスをいっきに変えられるだけど能力とクオリティがあるんだ。たぶん、その1試合を参考にすることはできないよ。我々にとって大事なのは、我々の戦い方に集中し、自分たちの仕事をしっかりすることだ。彼らの実力を我々は知っているが、ジローナ戦は参考にはならないよ。

 

❏ユナイテッドにターゲットとされていたデレ・アリは精神面で落ち着いて対応できたか?

彼は落ち着いているよ。ハーフタイムにはリラックスしていた。ピッチ上で起こったすべてについてね。冷静さ。彼は勝利者であり、勝利を切望している。誰かが挑発してくるなんてのは日常茶飯事だ。彼の振る舞いは良かったと思うよ。試合を戦い勝利を目指していれば、相手と言い合いになるなんて当然だ。後半になったら彼はリラックスしていたし、良いフットボールをしていた。勝利にのみ集中していたね。

 

❏彼はワールドクラスか?

私にとって、このチームのすべての選手がトップクラスだ。ワールドクラスか、もちろんだ。彼はまだ若い。21歳だ。時々、周りの期待が大きすぎるんだろうね。期待度はかなり大きい。彼の誇示する実力がそう思わせるのだろう…。私にとって彼は特別だが、まだまだできるし、成長する。必要なのは時間だけだ。短時間で彼はプロフェッショナルの環境に押し込まれ、多くの功績を手にした。時間を経て、毎日、着実に成長を遂げている。もちろん、上手くいくことばかりではなく、ミスも犯すが、彼は世界で最高の選手の1人になるに違いないよ。

 

 

❏チャンピオンズリーグに出れなかったことはデレ・アリに影響した?

多くの理由があるが、皆さんは私の次の著書を読んでもらった方が良さそうだね。デレはとても見事な2シーズンをすごした。1シーズン半かもしれないが…。今回は変わったプレシーズンだった。様々な事情によって、彼にとって難しいプレシーズンだったんだ。もちろん、その出場停止も彼が準備を整えるうえでのモチベーションに影響があったよ。

このエキサイティングな大会にスタートから参加できないというのは、どの選手でも少し気落ちするだろう。このトレーニング・グラウンドに残って、1人でトレーニングに打ち込むってのは楽じゃない。それが少し影響したんだろうね。しかし、今は彼の状態に満足しているよ。今の彼の内なるモチベーションは高く、彼の最高のレベルに迫ろうとしている。

彼がプレーしたこの3試合のパフォーマンスに我々は満足している。彼のレベルは高まっていると思うよ。私は彼のことは心配していない。たぶん、彼はこれまでの彼自身にガッカリしていただろうが、そういう時期もある。冬の到来のようなものだね。

 

❏出場停止にもかかわらずマドリッドにデレ・アリを連れて行った理由は?

多くの選手がチームとともに行きたいと私に申し出てきたのは良いことだね。私だけの判断ではない。彼を連れて行くことの最終判断は私がしたが、負傷していた多くの選手たちが『チームとともにいたい』と言っていたんだ。私はとても大切なことだと思う。組織として、クラブとしての一体感が芽生え始め、組織やクラブのプロジェクトの一部であるとの自覚が生まれてきた。より強固なメンタリティ、我々の必要な最後のステップこそがそれだと思っている。より多くの距離を走ることや多くのセッションをこなすこと、戦術や多彩な戦い方をに見つけることではない。組織として、クラブとしての最後のステップは、メンタリティだ。将来に向けて、我々はすべてを変えていくために、ハードに取り組んでいかなければならないんだ。