トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督には、ハリー・ケインに感謝する特別な理由がある。このストライカーが、自身の解任の危機から救ってくれたと信じているからだ。

 

Tottenham manager Mauricio Pochettino explains the importance of building a winning culture at Wembley and praises Harry Kane
 

スパーズの監督に就任してから4ヶ月目のこと。前節にニューカッスルに敗れたスパーズは、アストンビラに挑み、1-0とリードを許していた。(※9節のニューカッスル戦までで3勝2分4敗となっていた)

 

ポチェッティーノに大きなプレッシャーが圧し掛かるなか、ビラ・パークで大逆転劇が始まる。まずはナセル・シャドリが84分に同点ゴールを決め、ケインが最後に歓喜の瞬間を作り出した。

途中交代でピッチに入ったストライカーは、アディショナルタイムにフリーキックのチャンスを得ると、直接シュートを狙う。壁に当たったボールは弾道が変わってゴールに吸い込まれ、トッテナムとポチェッティーノに貴重な勝利をもたらした。それがターニングポイントだったと振り返るポチェッティーノ。

 

「たぶん、私は他にもファンタスティックなゴールを思い出せるが、ゴールと言うのはその当時の生活によって変わる心境で思い入れも変わるものだと思うんだ」

 

Mauricio Pochettino thinks this goal from Harry Kane in November 2014 saved him from the sack
2014年11月のビラ・パークでのハリー・ケインのゴールが自身の進退を決めたと考えるポチェッティーノ

 

「私にとって、あのゴールはアメージングなゴールだった。あのゴールのおかげで、今日もまだここにいられるんだからね」

「チームは14位か13位だった。少しプレッシャーが掛かっていたんだ。チームのプレーは良かったが、試合に勝てていなかったからね」

「フットボールの世界では良い結果が出せなければ、まず監督が解任になる。だからあのゴールは、我々が今の仕事を続けるためのものであったし、クラブを成長させていくことに繋がったゴールなんだ」

 

水曜のボルシア・ドルトムント戦で2ゴールを決め、クラブと代表でここ4試合6ゴールとしたハリー・ケインは、土曜日のスウォンジー戦でもゴール量産体勢を継続したいところ。

先週末にスパーズで100ゴールを達成したイングランド代表フォワードは、これでチャンピオンズリーグ出場4試合で4ゴールを記録していたことになる。

 

彼のこれまでのゴール記録は、世界の名立たる点取り屋たちと比較されたが、ケインが獲得したタイトルは2015年のりーぐ・カップ準優勝の銀メダルのみとなっている。

 

かつてマンチェスター・ユナイテッドやエバートンのミッドフィルダーのフィル・ネビルは、今週、『BBCラジオ5ライブ』に出演し、「『ワールドクラスの選手』になるためにはトッテナムを去るべきだ」と発言していたが、ポチェッティーノはこの意見に反論する。

「2つの異なる状況があるんだ。2人のビッグ・プレーヤーがいたとして、試合に出れるかどうかは、どのリーグか、どの代表チームか、そのチームに依存している。多くの理由があると思うよ」

「私にとってハリー・ケインは最高のストライカーの1人だ。彼が最高のストライカーであることを証明するために、タイトルが必要だと私は思わない。勝利のために選手たちがゴールを決めようとし、良いパフォーマンスをしようとしているのは事実で、その先にはタイトルを目指している」

「確かに誰もがそれを目標としている。しかし、私にとって、ハリー・ケインはこれまでに世界最高のストライカーの1人だと証明している」

 

週末の試合では、出場停止によってドルトムント戦を欠場したデレ・アリが出場可能。キーラン・トリッピアは、ローテーションでセルジュ・オーリエに替わって先発復帰が見込まれる。

エリク・ラメラ(腰)、ダニー・ローズ(膝)、ヴィクター・ワニアマ(膝)は負傷欠場。フェルナンド・ジョレンテは、この夏に移籍するまでに所属していたスウォンジー戦でベンチ入りが見込まれる。