イングランド・フットボール協会(FA)は、イングランド代表のデレ・アリが、審判や相手選手ではなく、チームメイトのカイル・ウォーカーに向けて真ん中の指を立てたことを証明する証拠ビデオをFIFA(国際サッカー連盟)に提出した。
イングランド代表が2-1で勝利したスロバキア代表とのワールドカップ予選でこのデレ・アリのジェッシャーはテレビ中継されていた。
世界のフットボールを統括するFIFAは、アリへの処分について検討を開始。このジェッシャーについてアリ自身は、「友人であるウォーカーへのジョークだった」とコメントしている。
FAのスポークスマンは、水曜にこの証拠をFIFAに提出したと発表している。
「今月末までに懲戒委員会によってこの件が検討されることになると我々は認識している」
この出来事は、試合の77分にフェネルバフチェ所属のスロバキア代表ディフェンダー、マルティン・シュクルテルがアリにボディ・チェックに行き、そのプレーにクレメント・トゥルピン主審が何の判定も下さなかった後に起こっている。
当初、アリのジェッシャーはトゥルピン主審に向けられたものだと思われ、93分にアリが交代でピッチを後にした際に2人は何か言葉を交わしていたこともその心象を与えた。
トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は、そのジェッシャーをジョークだと表現し、カメラにその場面を撮られたことは不運で、普段のアリの振る舞いはファンタスティックだと擁護した。
イングランド代表のギャレス・サウスゲイト監督は、アリとウォーカーの「馴れ合い」だとし、「2人は、変わったコミュニケーションのとり方をする」と話していた。
FAに証拠となるコメントを提示しているアリとウォーカーの2人は、この夏、ウォーカーがマンチェスター・シティに移籍するまではスパーズのチームメイトだった。
FAは、FIFAに対して、イングランド代表の次のワールドカップ予選である10月5日のスロベニア戦の前に裁定を下せるかを確認している。